MediaTekは、フラッグシップSoCのDimensity 9300+を発表しました。昨年末に登場したDimensity 9300のクロック向上版であり、生成AI関連のスペックアップも実施しています。
Dimensity 9300は「All Big Core Design」設計を採用し、3.25GHzのCortex-X4が1基と2.85GHzのCortex-X4が3基、それに最大2GHzのCortex-A720を4基搭載しています。一般的な高性能CPUは、突出して性能の高いプライムコアにある程度の性能を持つパフォーマンスコア、電力効率に優れた高効率コアの3種類を混載させることが多いのですが、Dimensity 9300は、ほかのCPUでプライムコアに用いられるCortex-X4を大胆にも4基搭載し、同じくパフォーマンスコアとして用いられるCortex-A720のクロックを下げて事実上高効率コアとして利用しています。
Dimensity 9300+では最大クロックが3.25GHzから3.4GHzに上昇したほか、生成AI関連の処理性能が10%程度上昇したとのこと。さらにGemini NanoやLlama 2/3などの生成AIをサポートしているといいます。
このほか、MediaTek Adaptive Gaming Technologyによってゲームプレイ時の電力効率が向上し、バッテリー寿命を延ばすことができるとアピール。Network Observation System(NOS)を有効にすることによって、最大10%の電力節約と25%の通信量の節約が実現するとしています。
Dimensity 9300+は間もなく登場見込みのvivo X100sシリーズにて搭載されると噂されています。