Googleの人気スマートフォンシリーズ「Pixel 6」に、深刻な不具合が発覚しました。初期化すると端末が使用不能になるという致命的な問題です。
さらに、この不具合に対するGoogleの対応が不十分だとして、ユーザーからの批判の声があがっています。
Pixel 6、Pixel 6 Pro、Pixel 6aにおいて、出荷時設定へのリセット(初期化)を行うと端末が起動しなくなる重大な不具合が報告。Googleは7月22日、公式コミュニティページで解決策を特定したと発表し、「問題が見られる場合には、電話もしくはチャットにてサポートにご連絡ください」と案内。
しかし、この対応には大きな落とし穴がありました。本誌が入手した情報によるとGoogleの対応は極めて不十分なものでした。
あるユーザーがサポートに連絡。Googleストアで購入された製品であることを伝え、IMEI端末番号を送信しました。
その後、端末の画像や動画、端末の問題やエラーメッセージが鮮明に見える画像をGoogleサポートが要求。このため、ユーザーがそれに真摯に対応したところ、サポートからの返信は「ご確認させていただいたところ、保証期限(1年)が切れておりました。そのため保証対応はできねる判断となりました」でした。
さらに、Googleはこのユーザーへの解決策として、自社での修理ではなく正規修理プロバイダー店iCrackedのウェブサイトを案内し、Googleストアで利用できるクーポンの発行を提示。
しかし、この事象は、治せないので出すな、治す場合はOS書き換えではなく基板交換になるとiCrackedに対応されたといった報告が。
前述のユーザーがこうしたGoogleの対応に異議を申し立てても、サポートは姿勢を変えず、「保証対応はできかねる」を繰り返すのみでした。このユーザーは対応を諦めたためクーポンの金額や、照会したユーザー以外にも一貫してクーポン発行を提示しているのかどうかは不明。
Googleの原則自動のアップデートによって発生した不具合がハードウェア不具合を引き起こしている事例のため、消費者保護の観点からもGoogleがもう少し真摯に対応すべき事案のようにも見えます。
おそらく初期化しても故障しないよう、修正アップデートがなされると思いますが、そのアップデートが行われる前に該当するユーザーの数が増えて大きな問題となれば、「Googleストアでのクーポンが雀の涙ではなく大きめの額に」など対応がマシになる可能性はありそうですが、そもそもサポートに問い合わせた人にだけ雑に対応するのではなく、アップデートによる故障の発生を公知のものとして補償方法含めて案内し、堂々と対応すべきです。