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nubia Ivy レビュー

 nubia Ivyを一定期間お借りしました。

 筐体は防水防塵。素材はプラスチック、樹脂だと思いますが、すべすべ手触りがよく、ラメ加工も入っているなど価格帯にしては工夫を感じさせます。

 スペックはDimensity 700、実行6GBメモリ、128GBストレージ。この辺りの価格帯の機種はメモリ4GBが多く、nubia IvyのベースモデルとなっているLibero 5G IVも実行メモリ4GBとなっている中、6GBを確保してきたのは本機の最大の美点と言えるでしょう。

 性能は以下の通り。

  • AnTuTu v10.2.3:35万8512点
  • Geekbench 6 Single-Core:673
  • Geekbench 6 Multi-Core:1916
  • Geekbench 6 GPU:1250
  • Sling Shot Extreme OpenGL ES 3.1:2544
  • Wild Life Extreme Unlimited:325, 平均1.95fps

 画面は6.6型FHD+液晶。発色はいまひとつですが精細です。ただWidevineはL3となっており、高解像度でのSVOD視聴に支障をきたします。屋外での視認性は直射日光下では厳しいと感じる場面がありました。

 リフレッシュレート90Hzの液晶を搭載しているといいます。リフレッシュレートを変更する項目は設定内になく、90Hz固定とのこと。しかしフレームレートはどうやっても60fpsを超えることはなく描画はコマ落ちするなど、調整に難を感じます。単に90Hz駆動のパネルを搭載しているだけ、という意味でしょうが、高フレームレートを期待すると失望することになるため注意が必要です。

 スピーカーはモノラルのため映画などの視聴には向きません。やや歯擦音が刺さるなど大まかな傾向はZTEのハイエンド機(非REDMAGIC)に近いです。解像感は低く、フラットに言えば音質は良くありませんが、価格帯を考えると相応かもしれません。音量は大きめなので、適当に縦動画を視聴する分には問題ありません。3.5mmイヤホンジャックは備えないので、より音楽や動画を楽しむには無線音響機器との接続を念頭に置く必要があります。

 22.5W有線急速充電に対応。電池容量は4420mAhながらも電池持ちは良好に感じ、1日は余裕で使えると思います。

 カメラは、電源ボタン二度押しによるカメラ即時起動に非対応ですし、UIは画角変更ボタンをはじめとして「あれがない、これがない」とイケてないですが、オートで日中屋外ではそこそこ撮れます。2万台の機種の水準。

 ご飯もまあそこそこは撮れます。以下は上手く撮れた例。極端に不味そう、といったことにはなりません。

 暗くなってきたり、室内だったりするとやや手ブレしやすかったり、画質が低下したりします。

 スーパーナイトモードを備えていますが、照度条件によって手ブレがしやすい印象。

 独自機能として通話録音のほか、指紋認証の指ごとに任意のアプリ起動を割り当てる機能があり、これらは良い点です。この機能にカメラ起動を割り当ては可能ですが、指紋認証の位置を確認せずとも、画面消灯点灯等あらゆる状況下から確実にカメラを起動できるAOSPの電源ボタン二度押しによるカメラ起動には劣ります。

 

 「ベースモデルであるLibero 5G IVを検討候補にしたがY!mobileとは契約したくない」という人には選択肢になると思われますが、本機は5Gバンドがn77のみ対応(n78/n79非対応)なので結局ソフトバンク系が最も有力な選択肢となってしまうので、そうなると値引きを受けられるY! mobile版を買う方が良いだろうと消費者は判断するのではないかと思います。ソフトバンク系MVNOのユーザーがターゲットでしょうか。

 3万913円という価格ながらメモリ6GBというのは美点ですが、他にこれといった明確な強みといったものが乏しく、消去法で狭い顧客に選ばれる機種となってしまっている印象。ZTEは素晴らしい製品ポートフォリオを持つメーカーで、筆者も最新のREDMAGIC 9S Proやnubia Z60 Ultra、Libero Flip 5Gを愛用して気に入っていますが、それらの輝きと比べると大きな落差を感じます。足を引っ張っている弱点のうち、リフレッシュレート制御の難や電源ボタン二度押しによるカメラ即時起動のオミットなど、ソフトウェアアップデートで直せる点は早急に解消すべきです。

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