アフリカを根城にする中国のスマホメーカー伝音は、インド市場においてエントリークラススマホの「Tecno Pova 6 Neo 5G」を発表しました。価格は1万2000ルピー(2万円)から。
伝音は既に「Tecno Pova 6 Neo」を販売しています。こちらは上位機種の「Pova 6 Pro 5G」とデザイン思想を共有するモデルで、7000mAhバッテリーやゲーミングスマホライクな背面が特徴的で、なんとなくわかる通り5G非対応となっている機種ですが、今回の「Pova 6 Neo 5G」とはもはや全てが異なる製品に仕上がっています。
ただし、どうやらPova 6 Neo(4G版)はインドにて取り扱いがなく、現時点では消費者の混乱を招くような事態にはならないようです。
そういえば、数年前のXiaomiもグローバル版と本国中国版、そしてインド版で「完全に名前が同じなのにスペックが違う」という事態が発生しており、今回の件はこれよりマシかという感想に落ち着きました。2年半前の記事より引用します。
- Redmi Note 10 Pro(中国版)はDimensity 1100を搭載し67W充電対応、一方
Redmi Note 10 Pro(グローバル版)はSnapdragon 732を搭載し33W充電 - Redmi Note 11E Pro(中国版)とRedmi Note 11 Pro 5G(グローバル版)、
Redmi Note 11 Pro+ 5G(インド版)は同一スペック、ただしRedmi Note 11 Pro+ 5G(中国/グローバル版)とは別物
話を戻して、Tecno Pova 6 Neo 5Gは、SoCにMediaTek Dimensity 6300を採用。メモリは6GBまたは8GB、ストレージは128GBまたは256GBを選択可能です。また、4GモデルにはなかったmicroSDスロットを搭載し、ストレージ容量を拡張することも可能です。
ディスプレイは、6.67インチのHD+解像度(120Hz)のIPS液晶を採用。4Gモデルは6.78インチだったため、少しだけ小さくなっています。
伝音が最も強くアピールしているのが、1億800万画素のメインカメラ。「この価格帯で1億800万画素のカメラを搭載した初めての5Gスマホ」と主張しています。「この価格帯で初」というのはインド市場に出す製品の宣伝に100万回は見た謳い文句ですが、確かに2万円台レベルのスマホに1億800万画素カメラははじめてかもしれません。1億画素センサーを載せたところで画質の向上に直結するわけではないため、だから何だって話ですが。
カメラは2眼あるように見えて、もう一つの役割は一切不明。おそらく深度測定センサーあたりでしょう。またインカメラの解像度も記載されていませんが、GSMArenaによれば800万画素であるとのこと。
バッテリー容量は5000mAhで、18Wの急速充電に対応しています。Pova 6 Neo 5Gは7000mAhのバッテリーを積み、33Wの急速充電をサポートしていたため、ここは明確なスペックダウンです。
最近のスマホらしく、流行りのAI機能をめちゃくちゃ強くアピール。アダムの創造かE.Tのパクリのような構図で、AIとの協調作業ができることを謳います。
その中身はどこでもよく見かけるもので、画像生成や壁紙生成、また消しゴムマジックのようなものに文章生成と、かなりありふれたもの。
本体カラーは、Azure Sky、Midnight Shadow、Aurora Cloudの3色展開です。
Tecno Pova 6 Neo 5Gの価格は、最廉価の6GB/128GBモデルが1万2000ルピー(約2万円)、8GB/256GBモデルが1万3000ルピー(約2万3000円)です。Amazonとインドの大手ECサイトであるFlipkart、その他小売店にて販売予定。
OS | Android 14 (HIOS 14.5) |
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SoC | Dimensity 6300 |
メモリ | 6/8GB |
容量 | 128/256GB, microSDXC |
画面 | IPS LCD 6.67型 720×1600 最大120Hzリフレッシュレート |
カメラ | 108万画素メイン+不明 |
インカメラ | 800万画素 |
電池 | 5000mAh 18W有線充電 |
寸法 | 165.4×76.8×7.8mm 192.3g |
その他 | デュアルSIM、IP54防塵防水、イヤホンジャック搭載、指紋認証(側面)、ステレオスピーカー |