中国OPPOは中国国内でハイエンドスマートフォンの「OPPO Find X8」「OPPO Find X8 Pro」を発表しました。
SoCにMediaTek Dimensity 9400を採用。薄型筐体ながら大容量バッテリーとペリスコープ望遠レンズを搭載しています。X8 Proはシャッターキーとクアッドカーブディスプレイを新たに組み込みました。
デザイン
Find X8シリーズは円形のカメラバンプが中央に配置。Find X7シリーズよりも主張が弱く、親しみやすいデザインに。筐体はX7シリーズよりも薄く・軽くなり、カメラバンプも薄くしています。
Find X8は角丸で背面がフラットのiPhone 16のようなデザインで、ピンク・ブルー・ホワイト・ブラックの4色を用意しています。
X8 Proは四辺がわずかに湾曲しており、カラバリはブルー・ホワイト・ブラックの3色。
どちらもミドルフレームは超軽量のアルミ合金で、両面のガラスは傷つきにくい素材を使用し、堅牢性が向上。さらに、IP68だけでなくIP69の防水防塵規格に合格し、水没に加え、高温・高圧のスチームジェット噴射への耐性もあるようです。
ディスプレイ
X8は前世代よりも小型な6.59型の最大120HzLTPSの有機ELディスプレイを搭載。フラット画面でベゼルは1.45mmとかなり細いです。
X8 Proは6.78型の1-120HzのLTPO可変リフレッシュレートに対応した有機EL日ディスプレイ。マイクロクアッドカーブディスプレイで見た目と質感が向上しています。
どちらも高周波数PWM調光とDC調光の対応やハードウェアレベルのブルーライトカット、環境光に応じた色温度調整などにより目の負荷を抑えています。
パフォーマンス
SoCには共通してMediaTekの最新3nm SoC、Dimensity 9400を搭載。CPU性能を28%、GPU性能を41%向上させ、消費電力はそれぞれ40%、44%消費電力を削減しています。
これにより、Find X8 ProはAntutu v10でなんと310万点を突破したとのこと。SoCの高さに見合うゲーム体験ができるよう、高い冷却・放熱設計、3本のWifiアンテナと遅延低下アルゴリズム、超解像アルゴリズムを実装しています。
また、薄型筐体ながら、X8は5630mAh、X8 Proは5910mAhのシリコンカーボン技術を用いたバッテリーを搭載。
他社のフラグシップとのバッテリーテストで最も駆動時間が長く、また-20℃の極寒環境でも長時間利用可能だとアピールしました。
どちらも80Wの有線急速充電と50Wのワイヤレス充電に対応しています。
ColorOS 15でiPhoneとの相互通信機能
Android 15ベースのColorOS 15ではレスポンスが向上した上、多くのAI機能が追加。
システムアーキテクチャの変更やアルゴリズムの効率化により、応答性・安定性・反応性・バッテリー持続時間を向上させています。また、マルチウィンドウ時のアニメーションの同時実行により滑らかな操作が可能になりました。
iPhoneのダイナミックアイランドのようなパンチホール周りのアニメーション機能も追加し、アプリを切り替えずに情報の表示をしてくれます。
AI機能はワンクリックの音声アシスタント機能、写真の一部を囲うと情報を教えてくれるAI検索機能、AIメモ・執筆支援機能などが追加。
さらに、AIによって写真を鮮明にする機能も追加。高解像度化するAI超解像、ぼやけた被写体を復元するモーションブラー除去機能、ガラス越しなどの撮影における反射除去機能、自動通行人除去機能を有しています。
そしてなんと、OPPOのスマートフォンとiPhoneと相互接続することで、写真・ビデオ・ドキュメントを転送可能に。AirDropでの共有にAndroidユーザーでも混ざれるようになるのは革新的です。
2024年10月27日23時21分追記:なお、共有にはO+Connectアプリのインストールが必要とのことです。
カメラ
広角カメラにはX8は5000万画素 1/1.56型LYT-700、X8 Proは5000万画素 1/1.4型LYT-808をそれぞれ搭載しています。
どちらも通常とは異なる形状のプリズムのペリスコープレンズ構造の光学3倍望遠レンズを搭載。入射光を3回屈折させることで、5000万画素 1/1.95型LYT-600を薄型筐体に収めることができました。
さらに、X8 ProはX7 Ultraと同じ光学6倍 5000万画素 1/2.52型IMX858のペリスコープ望遠レンズも搭載。AI超解像アルゴリズムによる画像復元技術により超高倍率撮影品質を高めています。
X8 Proには側面に新たにシャッターキーを搭載。軽く押すだけで0.4秒でカメラが起動し、ダブルクリックで瞬時に撮影可能です。iPhone 16のように感圧機能もあり、スライドすることでズームも可能であるとのこと。
シャッターキーの実装に合わせてFind X8シリーズは動体撮影・高速撮影を強化。AIによる追尾技術や計算写真により、ブレが少なく高画質な撮影を可能にしました。ポートレートモードやLive Photoにおいても高速撮影に対応しています。
ポートレートモードは大きく進化し、フィルムライクな色調での撮影を可能にするNC・CC・NHの3種のフィルムスタイルを追加。さらに、ソフトフィルターを通したかのように、光を拡散し描写を柔らかくしたソフトライトポートレート撮影を可能にしています。
写真撮影ではシーンに応じて画像処理を最適化するスマートシーンに対応。コンサート撮影ではステージの厳しい環境でも被写体が白飛びすることなく鮮明にキャプチャすることが可能に。
また、夕焼けの逆光シーンではあえて被写体を露出アンダーにし、写真家が撮ったようなシルエットの際立つ撮影が簡単にできます。花火撮影用の撮影モードもあるようです。
ビデオ撮影では4K 60fpsのDolby Vision HDR撮影がデフォルトで有効になっており、0.6倍から18倍まで全てのカメラで高いダイナミックレンジで鮮やかに撮影できます。録音品質も高めているとのこと。
価格・発売日
「OPPO Find X8」「OPPO FInd X8 Pro」は10月30日に中国市場で発売。価格はX8が4199元(約9万円)から、X8 Proは5299元(約11.3万円)から。X8 Proは衛星通信対応版が用意されています。
なお、Find X8シリーズの端末は11月中にグローバル発表予定であるとのこと。日本での発売にも期待したいところです。
スペック
Find X8 | Find X8 Pro | |
---|---|---|
OS | ColorOS 15(Android 15) | |
SoC | Dimensity 9400 | |
12/16GB (LPDDR5X) | ||
容量 | 256/512GB, 1TB (UFS 4.0) | 256/512GB, 1TB (UFS 4.0) |
画面 | 6.95型 1.5K (2760 × 1256) 有機EL 120Hz LTPS ピーク輝度:4500nit 3840Hz PWM調光 エッジディスプレイ |
6.78型 1.5 (2780 × 1264) 有機EL 1-120Hz LTPO 可変リフレッシュレート ピーク輝度:4500nit 2160Hz PWM調光 エッジディスプレイ |
カメラ | 広角:24mm 5000万画素 LYT-700 1/1.56型 1.0μm f/1.8 OIS 超広角:15mm 5000万画素 JN5 3倍望遠:73mm 5000万画素 LYT-600 |
広角:23mm 5000万画素 LYT-808 1/1.4型 1.12μm f/1.6 OIS 超広角:15mm 5000万画素 JN5 3倍望遠:73mm 5000万画素 LYT-600 6倍望遠:135mm 5000万画素 IMX858 |
インカメラ | 21mm 3200万画素 f/2.4 | |
電池 | 5630mAh 急速充電(最大80W) ワイヤレス充電(最大50W) |
5910mAh 急速充電(最大80W) ワイヤレス充電(最大50W) |
寸法 | 167.35×74.33×7.85(7.95)mm 193g ※()内はピンク |
162.27×76.67×8.34(8.24)mm 215g ※()内はブラック |
カラー | ブラック/ホワイト/ブルー/ピンク | ブルー/ブラック/ホワイト |
その他 | 画面内光学指紋認証 ステレオスピーカー X軸振動モーター USB2.0 IP68/IP69 |
画面内超音波指紋認証 ステレオスピーカー X軸振動モーター USB3.2 IP68/IP69 衛星通信(対応版のみ) |