弊誌はアフィリエイト広告を利用しています。

市民権確立!無線イヤホン総出荷台数が過去最高を記録、シェア1位は「あの会社」

 「無線より有線!」「TWSは何者だ?」、そんなふうに考えていた時期が俺にもありました。

 無線イヤホン・ヘッドホン市場が伸びまくっているようです。市場調査会社Canalysが伝えました。

 Canalysの調査報告によると、2024年第2四半期の世界的なスマートオーディオ市場の総出荷台数が前年同期比で10.6%増加し、第2四半期としては過去最高の1億600万台を記録したとのこと。

 うち、50ドル未満の低価格帯TWS(完全ワイヤレスイヤホン)が市場の半分以上を占め、市場の成長を大きく牽引しているとしています。

 今回の調査の対象は、左右のイヤーピースが物理的に接続されたワイヤレスイヤホンやヘッドホン、そして左右それぞれが独立して機能する完全ワイヤレスイヤホン(TWS)。簡単に言ってしまえば、ワイヤレスで音声を転送できるイヤホン・ヘッドホンなどを総括して「スマートオーディオ市場」と呼称しているようです。

 ちなみにTWSとはTrue Wireless Stereo、左右独立型イヤホンのこと。Earin M-1やBragi Dashが先駆者なのですが、その後追いでしかなかったAppleのAirPodsが今となってはTWSの代表例です。

 TWS市場は、2024年第2四半期も前年同期比12.6%増と成長を続け、において72.6%の圧倒的なシェアを維持しています。従来型のTWSは売り上げが低迷しているものの、主要各社が戦略的に50ドル未満の製品を投入したことで、市場全体の成長を維持したとしています。

 Canalysのリサーチマネージャーであるシンシア・チェン氏は、「ファーウェイのリップスティック型TWSであるFreeBuds Lipstickや、JBLの通知確認用ディスプレイ搭載イヤホンケースなど、各社が差別化を図っている」と述べています。NothingやiFlytekなどは、付加価値としてAIアシスタント機能を搭載した製品を発表しており、今後のトレンドがAI方面へ向かう可能性もあるとしています。

 また、耳をふさがないオープンイヤー型イヤホンも、まだ市場規模は小さいながら、TWSとワイヤレスイヤホンの両方において成長を見せたとのこと。

 ワイヤレスヘッドホン市場は、Ankerなど新興メーカーが50~100ドル前後の比較的安価な製品で大きくシェアを取り、一方でBoseやSonyなど既存のメーカーは350ドル以上のハイエンド市場を独占し、高い音質で差別化を図っていると指摘しています。

 24年第2四半期のスマートオーディオ市場のシェアは、3%ほど減速しつつも、Beatsを含んだAppleが17.1%のシェアを獲得し、依然1位につけています。TWS

 続いてシェア7.6%のSamsungが続きますが、SamsungもAppleと同様に「ハーマン・インターナショナル」を子会社に持ち、その傘下にJBL、AKGなどのブランドを保有しているため、それらを合算して計算しています。3位のboAt Audioはインドのメーカー、4位のXiaomiは前年同期比で40%の成長を見せました。

ベンダー 24Q2
出荷台数
(百万台)
24Q2
シェア
23Q2
出荷台数
(百万台)
23Q2シェア 成長率
Apple
(Beats含む)
18.0 17.1% 18.6 19.4% -3.0%
Samsung
(JBLなど
Harman系列
含む)
8.1 7.6% 8.1 8.4% -0.3%
boAt Audio 6.7 6.3% 6.7 7.0% -0.2%
Xiaomi 5.2 4.9% 3.7 3.9% 40.4%
Sony 4.0 3.7% 4.1 4.3% -4.2%
その他 63.9 60.4% 54.5 57.0% 17.2%
合計 105.8 100.0% 95.7 100.0% 10.6%

 Canalysは、「大手ベンダーが依然としてシェアや存在感を拡大する機会があると見ているため、オーディオ市場はますます混雑してきている」と分析しています。

 また、「ブランドは技術の進歩により、高品質かつ高性能な製品を競争力のある価格で提供できるようになり、この競争の激しい分野で成功するには、ベンダーは自社の戦略に沿った、消費者に響く独自の価値提案を行う必要がある」と付け加えました。

情報元Canalys
詳しく読む
すまほん!!を購読しませんか?

Twitterでも最新更新を配信・通知しています

フォローする 再度表示しない