楽天モバイルは1月29日、東京都内にて、法人向けの「Rakuten AI for Business」を正式発表しました。「全ての企業にAIを」と謳います。本日より提供開始。
短期間・低コストで導入を謳います。料金体系は、初期費用0円、基本料金1100円(税込)。ただし文字数カウントによる従量課金があり、AI回答含めて10万文字を超えた場合、「11円(税込)/1000文字」の料金が発生します。初月1ヶ月無料試用も実施するそうです。
楽天のうち、なぜモバイルが法人向けAI?と疑問に思うところですが、これについては「楽天モバイルのネットワークと一緒に契約していく提案をしていきたい。高速低価格高品質なネットワークのサービスの上で動くRakuten AIが価値を生む(鈴木共同CEO)」とのことで、法人向けのサービスと楽天モバイルの回線をあわせて訴求していきたい考えです。ちなみに今回のAIサービスの利用において、特に楽天モバイル回線との紐づけは必要ではないとのこと。
既に昨年リリースしたRakuten AIを社内導入、楽天社員のほぼ全員が使っており、積極的に業務に活用してきたそうです。このノウハウをもとに、Rakuten AI for Businessを展開。事務、開発、営業など様々な業種で利用可能。
MS Copilotなど競合の製品よりもRakuten AI for Businessの優位性というのはあるのか?これはPromptのテンプレートに鍵があるようです。
鈴木共同CEO曰く、他社のAIを会社に試験導入した知り合いの経営者らに、数カ月後に伺うと、実際には導入に至っていないケースがあるといいます。現場で使いやすい実際の利用シーンに則したPromptがわからず、使ってもらえないのだとか。
そこでRakuten AI for Businessは、様々なテンプレートと一緒に提供することで活用してもらえる工夫をしているそうです。ブラウザベースなので、アプリインストール不要でPC/スマホで利用可能。
使えないNGワードの設定や利用状況のダッシュボードでの可視化、社内ドキュメントの連携なども用意するそうです。
メール対応やコーディングなど様々な業務を効率化できるそうです。
また、Prompt以外にも楽天自身が1年以上使ってきて得た知見やノウハウで研修やコンサルティングまで行うとのこと。KPI設計まできちんと導入する部分まで手伝えるといいます。
社内文書、マニュアルなどのアップロード機能も備えます。アップロードしたファイルを各チャットの会話に適用可能。フォーマットはテキストファイル、画像、pdfなど。カメラで撮って、AIにOCRや内容分析を行ってもらうことも可能。
セキュリティ面では、入力されたプロンプトやデータについて、厳格な管理体制を敷いています。ティン・ツァイ氏(楽天グループ株式会社専務執行役員)によると、顧客から入力されたデータは他社との共有を行わず、AIの学習にも使用しないそうです。
企業ごとに異なるセキュリティポリシーへの対応も可能で、たとえば金融機関などにファイアウォール設定など企業特有の要件に応じたカスタマイズを提供できるとしています。
データセンターについては、クラウドAPIを利用する場合に日本国外のクラウドプロバイダーのデータセンター所在地からのサービス提供となる可能性があるとしています。
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