
みんなも使ってるよね?
米Micron Technologyは2025年12月3日(現地時間)、同社のコンシューマー(個人向け)向けブランド「Crucial」事業から撤退すると発表しました。
Crucialブランド製品の供給を順次縮小し、2026年2月に終わるMicronの2026会計年度第2四半期末までにコンシューマー向け出荷を終了する計画とのこと。
Micronは今回の決定について、AIを活用するデータセンター向けのメモリ/ストレージ需要が急増しており、成長が速い大型顧客向けの供給を優先するためだと説明しています。データセンターのAI需要がメモリ/ストレージ需要を押し上げており、Crucialコンシューマー事業から撤退することで、リソースを適切に配分する狙いがあります。
Crucialは1990年代半ばにスタートしたブランドで、およそ29年間にわたりコンシューマー向けメモリやSSDなどを展開してきました。Crucialの名前はPCユーザーなら誰もが知っているような存在で、自作PCなどのユーザーにとって、今回の撤退は驚くべき報せであり、非常に重要な選択肢の一つが消えることに。
現在市場では、AI向けデータセンターで使われる高帯域幅メモリ(HBM)やサーバー向けDRAMの需要が急拡大しており、メモリ全体の供給逼迫と価格上昇が続いています。AIサーバー向けの高付加価値メモリ製品などに経営資源をシフトしているのは、競合のSK hynixやSamsungも似たような状況です。
気になる既存ユーザーへの影響ですが、MicronはCrucial製品の保証とサポートについては今後も継続すると明言しています。出荷終了後も、これまでに販売されたメモリモジュールやSSDなどに対して、保証期間内のサポートを継続する方針です。


















