
OpenAIは2026年2月9日(米国時間)、AIチャットボット「ChatGPT」で広告のテスト配信を米国で開始しました。
対象は米国のFree(無料)ユーザーと月額8ドル(約1260円)の低価格プラン「ChatGPT Go」加入者のうち、ログイン済みの成人ユーザー(段階的に展開)で、Plus/Pro/Business/Enterprise/Educationの有料プランには広告を表示しません。無料プランは、利用上限などが下がる代わりに広告を非表示にする「Ads-Free」へ切り替えることもできます。
広告はChatGPTの回答下部に「Sponsored」ラベル付きで表示し、回答本文と明確に区別します。広告の選定は会話中の話題に基づき、設定で許可している場合は過去のチャットや広告への反応(非表示にした/クリックした等)も加味します。
広告主にチャット内容や個人情報を渡すことはなく、広告主に共有されるのは表示回数・クリック数などの集計データに限られます。
18歳未満と申告・推定されるアカウントへの表示はなく、健康・メンタルヘルス・政治といったセンシティブ/規制トピックの近くにも掲出しません。
Sam Altman(サム・アルトマン)CEOはかつてAIへの広告を「最後の手段」と語っていましたが、運用コストの増大や非課金ユーザーの多さを背景に、広告で無料枠の維持を図る方針転換を迫られた形です。
広告テスト開始の前日に開催されたスーパーボウルLXでは、競合Anthropicが「広告を挟み込むAIチャットボット」を皮肉るCMを複数放映しました。2月4日にオンライン公開された元のCMは「Ads are coming to AI. But not to Claude.(AIに広告がくる。でもClaudeにはこない)」と締めくくっています。
ただ実際に放映された版は文言を和らげ、「There is a time and place for ads. Your conversations with AI should not be one of them.(広告には時と場所がある。AIとの会話はそうではない)」に差し替えられたようです。Altman氏は公開当日にXで「面白い、笑ったが明らかに不誠実」などと反論し、「テキサス州のChatGPT無料ユーザーだけで米国のClaude利用者より多い」と指摘。AI二大勢力が広告の是非をめぐり激突する異例の展開となっています。
週間8億人超が利用する一方、有料課金者は約5%にとどまるとされているOpenAI。広告が起死回生の一手になるのか、注目です。



















