OpenAIは2025年8月7日、最上位モデル「GPT‑5」を発表しました。従来比で正確性、処理速度、推論力、コンテキスト認識、構造的思考、問題解決力を幅広く強化したといいます。本日より順次解禁で、EnterpriseとEduは8月14日に提供開始します。APIも本日より利用できます。強化推論版「GPT‑5 Pro」が今後アクセス可能になる予定。
GPT‑5は適宜モデルを切り分けるため、以前のようなモデル切り替えは必要ないそうです。長大な文脈処理に対応し、コンテキスト長は40万、最大出力は13万トークンです。複数の外部ツールや社内システムを連携させる長鎖のツール実行に強く、エージェントタスクの安定性と完了率を高めました。APIには「minimal reasoning」と「verbosity」の各パラメータを新設し、推論の深さや出力の冗長度をユースケースに合わせて調整できるそうです。
開発者向けには、少ない指示で高品質なコード生成やフロントエンドUIの自動生成を行えます。従来より性格付けや操舵性が向上し、仕様や設計意図に沿った変更の反映、長い手順の自動実行に強みがあるとか。価格はGPT‑5が入力100万トークンあたり1.25ドル、出力100万トークンあたり10.00ドル、軽量なGPT‑5 miniが入力0.25ドル/出力2.00ドル、超軽量のGPT‑5 nanoが入力0.05ドル/出力0.40ドルです。なおCursorでのGPT5利用は「登場した週は無料」とのこと。
発表ではエージェントコーディングタスクの優秀さをアピール。英語話者用の仏語学習Webアプリや高度な3Dゲームをバイブコーディング、ポン出しでもなかなかの品質を見せつけていました。
ChatGPT側の機能も更新。性格と配色を選べるカスタマイズ、指示理解と話し方調整を高めた音声、段階的に学べる学習モードを追加。さらにGmailとGoogleカレンダーを直接つなぎ、予定やメールを踏まえたパーソナライズ回答を生成するそうです。企業利用では、Google DriveやSharePointなどの社内ファイルとアプリを権限を保ったまま参照し、会社のコンテキストを活用して回答品質を底上げするといいます。
ProプランならGPT-5とGPT-5 Proに無制限アクセス可能。無料ユーザーは使用制限に達すると、より小さく高速なGPT-5 miniに切り替わるそうです。