Appleは、4インチモデル「iPhone SE」を正式発表しました。
ストレージオプションは、16GBと64GBの2種類となります。
もしiPhone 5s以前の古いモデルを使っている方や、iPhone以外を使っている人で、「安いから16GBモデルにしよう」という人は、ちょっと待って下さい。
まず、当然ですがmicroSDカードスロットは備えていませんので、16GBのストレージ内で全てをやりくりすることになります。そして、16GBすべての領域を利用できるわけでもありません。16GBのうち、OSによって専有されている領域があるので、実際に使えるのは14GB程度です。
そしてiPhone SEでは、新たにLive Photosなど、かなり多くの容量を消費する機能があります。写真を撮るだけでも結構な容量消費です。動画についてもただでさえ容量を消費するのですが、iPhone SEは4K動画撮影にまで対応していますからね。そして昨今はゲームを初めとして、容量を多く使うリッチなアプリが増えていますので、やはり16GBでは心もとない、というのが正直なところです。
16GBモデルで足りなさそうかな?と少しでも迷ったのであれば、絶対に64GBモデルを選ぶべきでしょうね。Androidのように後からmicroSDカードで容量を追加することは、できないのですから。
もちろん、あなたが自分の使用用途をきっちり把握していている場合や、写真や動画をこまめにクラウドサービスに転送してストレージ内のファイルを削除することを苦に思わないのであれば、16GBモデルはいい選択肢です。「iPhone SEをLINEと通話に用途を絞ったメイン機にして、それ以外のことをサブ機のタブレットorファブレットでやる」などとはっきりイメージできている人には、釈迦に説法ですね。価格の安い16GBモデルは、一見初心者向けかと思いきや、どちらかというと「わかってる人向け」という側面があるのです。
そして、iPhone SEの登場で価値がなくなったのは、Y! mobileで「新登場」した4インチモデルiPhone 5sです。もともと2013年発売の旧機種にも関わらず、16GBモデルが5万8800円(いずれも税別)、32GBモデルが6万4800円とかなり高額に設定されています。32GBモデルの価格で、2016年の最新機種iPhone SEの64GBモデルと同額なのだから笑ってしまいますね。しかもSIMロック解除は不可能ですから、まったく選ぶべきではないでしょう。(さすがに価値がなさすぎるので、Y! mobileも価格改定やキャンペーンでテコ入れしてくるとは思いますが)
iPhone SEは、中身は最新のiPhone 6sとほぼ同等なので、OSアップデートの提供も当面行われるので安心ですが、iPhone 5sを今更買うと、そうはいきません。というわけで、今、4インチのiPhoneで迷ったら、iPhone SEの64GBモデルが一番後悔しない選択肢と言えるでしょう。