携帯3社は、2年間の継続利用了後、ずっと違約金の掛からなくなる料金プランを既存プランに加えて新たに導入します。
KDDIとSoftBankの新2年契約プランは、従来よりも月額300円高く、NHKによればNTT docomoの新プランは、従来よりも月額数百円高くなります。
月300円の値上げというのは、累積にすると大きいです。25ヶ月目で、従来プランより計7500円も高くなることになります。つまり得になる金額は2千円以下。32ヶ月目では差額9600円となるため、値上げの累積が、違約金の金額を上回ることになります。もちろん契約期間が長引くほど損をします。
つまりKDDIとSoftBankの新2年契約で実際にお得になるのは、「2年以上契約するけど、31ヶ月以内に解約する」という絶妙な短いタイミングを計算できるユーザーのみとなります。
総務省やユーザーの皆さんがうるさいのでとりあえず改善のポーズを見せて黙らせつつ、ちゃんと計算すると多くの人は得にならないというわけです。
さらにSoftBankは、プラン変更で契約期間がリセットされるという悪質な仕様を引き継いでいるので、既存ユーザーの方は注意が必要です。
とはいえ、これで2年後以降、回線契約の解約金による解約抑止が難しくなるのは事実です。そこは機種販売を握っていることをいいことに、機種で縛る(『違約金付き特価』『下取り』)、固定回線・電気・ポイントカードなどで縛るといった傾向を強めることで、対策するのでしょう。どんどん悪化するばかりですね。