中国の新興スマホメーカー「UMI」の新製品が登場です。今作「UMI Super」は前作「UMI Touch」よりも劇的なクオリティアップを果たして登場したようです。価格は相変わらず200ドル前後で、日本円にして約20,000円とちょっとで購入できます。
今回は日本向けに海外スマートフォンを販売している、banggood様よりレビュー用の製品を提供して頂きました。
バランスがとれたスペックにこだわりの有名メーカー製部品
UMI Superのスペックは以下の通りです。国内の有名メーカー製部品を数多く取り入れており、UMI Touch同様にパーツにはこだわりを持っているようです。CPUはミッドレンジ帯の性能ながらもオクタコア。バッテリー容量が4000mAhと潤沢なのも注目ポイントです。
ディスプレイ | 5,5インチ FHD LTPS液晶(シャープ製) |
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CPU | MEDIATEK Helio P10(2.0GHz オクタコア) |
RAM | 4GB RAM LPDDR3(サムスン製) |
内蔵フラッシュ | 32GB eMMC(サムスン製) |
カメラ | 背面: 1300万画素(パナソニック製) 前面: 500万画素 |
Wi-Fi | IEEE 802.11 a / b / g / n |
ネットワーク | 3G: 850 / 1800 / 1900 MHz 4G: 800(band 19) / 1800(band 3) / 2100 (band 1)/ 2600(band 7) MHz |
SIM | デュアルSIM(1スロットはmicroSDと排他利用) |
バッテリー | 4000mAh(ソニー製) |
サイズ | 151 * 750 * 85 mm |
重量 | 200 g |
その他 | 指紋センサー(Microarray製) USB Type Cコネクタ(FOXCONN製) |
なお、Helio P10は、日本では販売されていませんが、XPERIA XファミリーのXPERIA XAでも採用されており、大手ブランドでも徐々に採用例が増えてきているチップセットです。ベンチマークの結果はこちらから。
背面指紋認証とショートカットボタンを使いこなそう
指紋認証は本体の背面に位置しており、好みが分かれるところですが、スマートフォンを持ったと同時に自然な指の位置でロックが解除できるので、背面位置に指紋センサーがあるのは利用者の目線にたった設計だと思います。また、認識の精度も高いため、指を当てているのにロックが解除できないということもありません。
指紋認証の精度はさることながら速度も高速で、おおむね0.3〜0.5秒程度でロック解除に成功します。
本体側面にはショートカットボタンを備えており、物理キーに自分の好きなアプリケーションを割り当てることができます。標準ではカメラが割り当てられておりボタンを押すと瞬時にカメラが起動します。ただ、ボタンをもう一度押すとカメラが終了してしまうため「せっかくならシャッターボタンとして使えれば良いのにな」とも思います。
ファンクションキーは、工夫次第ではいろいろと活躍の幅が広がりそうで、Twitterヘビーユーザの場合はTwitterアプリを設定したり、地味に起動が煩わしいSwarm設定したり……と利用の幅は広がります。
カメラも綺麗。AFはちょっと迷う感じ
カメラの質は本体価格を如実に反映する要素で、UMI Super も200ドルを切るスマホということもあり「あまり期待できないかな」と思っていましたが、思っていたよりも綺麗に撮れました。いくら「Panasonic製センサー」を謳っていても、チューニングできていなければ意味がありませんからね。
作例を3つほど掲載します。少し油絵のようなベタッとした絵作りですが発色も悪くない印象です。
ただし、オートフォーカスは若干迷う印象を受けました。撮影したのが公園の花というのもあってマクロ寄りだったことが原因かもしれません。物撮りが好きな筆者としては、少し残念な印象です。
これで通知の取りこぼしなし? 存在感の強い通知LED
本体の下部には大きめの通知LEDがあるため、通知の有無を簡単に確認できます。初期設定ではイルミネーションのように常時LEDが点灯するため、通常状態のLED点灯は切った方が無難です。
アプリケーションによって通知の色が変化するのが良いですね。LINEの場合はちゃんと緑色に点灯しました。
前作よりも大幅にクオリティアップ。普通に使えるスマホになった
過去にUMI製のスマートフォンUMI Touchのレビューをしましたが、全体的なチューニングが満足に成されておらず「良いパーツだけ集めた製品」という印象が拭えませんでした。一方、UMI Super は同価格帯であるにもかかわらず、カメラのレスポンスや指紋認証の速度など、全てにおいて進化しているといっても過言ではありません。
このクオリティが20,000円で買えると思うと、日本メーカーも、うかうかしていられないのではないかなと、不安な気持ちを覚えるのでした。