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ネットフリックスは窮状の日本アニメを救うパトロンになるのか?

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 米大手配信サービスNetflixは、東京都内にてスペシャルイベント「Anime Slate 2017」を開催しました。

 日本のアニメは、現存する最古のアニメ作品「塙凹内名刀之巻」から数えて、今年で100周年を迎えました。日本だけでなく、米国やアジアでもアニメの市場は拡大しており、Netflixのチーフプロダクトオフィサーであるグレッグピーターズ氏は同イベントにて、高品質のアニメに投資し続けることで、日本を始めとする世界中でのアニメ視聴が増えると期待していると述べました。

 Netflixのアニメ視聴ユーザーが多い市場は南米、フランス、米国、カナダ、イタリア、台湾であるとのこと。Netflixが世界的な加入者をさらに拡大する上でこの事実は重要です。前四半期に520万人の新規顧客を獲得したNetflixは現在、世界全体で合計1億400万人の契約者を獲得しているそうです。

 今年後半から来年初めにかけて、Netflixはアニメ作品をより充実するためにより多くのアニメスタジオと提携する予定であると発表。ここには漫画を原作とした実写化版「デスノート」も含まれます。 

 BONES制作、村田和也監督によるオリジナルバイオSFアクションの「AICO Incarnation」。日本発のNetflixオリジナル作品となります。2018年春、Netflixにて全世界独占配信。

 完全映像化は不可能と言われた永井豪の名作「デビルマン」を、「ピンポン THE ANIMATION」「四畳半神話大系」で知られるクリエイター湯浅政明監督が「DEVILMAN crybaby」としてアニメ化。2018年初春、Netflixで全世界同時配信。

 映画キルビルのアニメパートで知られるアニメーター中澤一登氏が監督・キャラクターデザイン・総作画監督を務めるプロダクションIG制作のアニメ「B:The Beginning」。

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 ちなみにIGは新作アニメ「パーフェクト・ボーンズ」をNetflixで独占配信することを発表済み。

 Netflixオリジナル作品「LOST SONG」。

 「Castlevania(悪魔城ドラキュラ)」。

 このほか、「バキ」「クジラの子らは砂上に歌う」「聖闘士星矢 Knights of the Zodiac」が配信予定。

 最近では亜人やシドニアの騎士、BLAME!などNetflix独占配信タイトルのアニメが急速に増えてきています。

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 日本のアニメ産業といえば、製作委員会方式によってテレビ局・広告代理店・出版社がその利益の多くを得て、当のアニメーターは低賃金・長時間労働が状態化し、疲弊。海外では違法配信が横行。さらにこれまで下請けとして使ってきた海外業者が力をつけてきているなど、厳しい状況下にあります。

 一方でNetflixであれば配信によりアニメ制作会社は莫大な利益を得られますし、Netflixが単独出資するオリジナル作品であれば制作予算もかなりのものとなります。テレビ局で流すためのアニメほどの細かい時間的・表現的な制約もありませんし、クリエイターはかなり自由に作品を作ることができます。世界1億人以上のNetflix契約者に、正規配信で見てもらえるチャンスが出てきます。

 Netflixは2017年に60億ドルをアニメコンテンツに費やすとしており、Netflixは日本のアニメ制作会社・アニメーターの新たなパトロンとして捉えてよいのかもしれません。

情報元CNET
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