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伝説のPalmが復活へ。2018年、TCLから

 Zen of Palmの哲学の下、シンプルな電子手帳を目指してPDAの一時代を築いたPalm。そして、それをマルチメディア路線で増改築したSONYのCLIE、晩年にはWindwos Mobileに切り替えたPalm Treo、儚い夢に潰えたPalm Web OS採用のPalm Preなど、Palmに関する話題について語り尽くせないコアでニッチなモバイラーというのは一定数いると思いますが、そんなめんどくさい層に向けて作られる「Palmスマホ」が登場するかもしれません。

2017-08-31 19.52.04

 中国企業TCLが、PDAの代名詞「Palm」のブランドを冠した製品の復活を計画していることがわかりました。

 これは海外サイトAndorid Planetにて、TCLのマーケティング部門を統括するStefan Streit氏が述べたもの。PDAを愛好していた人たちに向けた、Palmブランドのスマートフォンになるとしています。

 「そもそもなんで中国企業が勝手にPalmを名乗ろうとしてるのか?」と疑問に思う人達のためにおさらいしておきます。Palmが、Palm Web OSをLGに売却し、Palm自身がHPに身売りした後、宙ぶらりんになったのがPalmのロゴと商標。これをWide Progress Global Limitedという会社が買い取りました。実はこの会社は中国TLCの関連会社だったというわけ。

tcl-logo

 中国TCLはフランスのALCATELブランドや、BlackBerryブランドを活用し、製品を投入してきた実績があります。特にTCLが出したBlackBerry KEYOneは、BlackBerryファンからもそれなりに高い評価を得ています。

blackberry-keyone-side-render

 そんなTCLが、Palmファン向けにPalmスマホを出そうとしているわけです。Palmスマホは、Androidを搭載し、2018年初めに投入されるのだとか。一体どのような製品になるのでしょうか。

 PalmらしいシンプルさとAndroidの複雑さは相反するのではないか?ペンオペレーションなら既に完成度の高いGalaxy Noteシリーズがあるのでは?そもそも当時の限られた技術の中で苦肉の策という面が少なからずあったZen of Palmを今さら掘り返すべきなのか?Swype入力も音声入力まで存在している今、もう手書き入力なんてお呼びでないのでは?先見性に満ち溢れたジェフ・ホーキンスの想像した未来は既に到来しつつあり、もうPalmなんて骨董品は眠らせておいた方が……と、Palmに思い入れがあるからこそどうにも考え込んでしまいますね。

 ただ、BlackBerry KEYOneで成果を出してくれたTCLのことですから、あまり悪いものにはならないと信じたいところ。果報は寝て待てということで。

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