やっぱ総務省対策?ソフトバンク、ギガ使い放題キャンペーンを延長。

 ソフトバンクは、カウントフリープラン「ウルトラギガモンスター+(容量50GB/月)」を提供しています。これは動画やSNSなど特定サービスの通信量をカウントせず容量消費しない(ギガノーカウント)という内容で、いわゆるゼロレーティングというやつですね。若者やヘビーユーザーからの熱い支持を受けており、筆者も使っています。

 現在、このプランでは「ギガ使い放題キャンペーン」と称した期間限定キャンペーンにより、対象サービスのみならず、全てのサービスにおいて容量消費しないものとなっています。

(筆者のMy SoftBank画面。『ギガ使い放題キャンペーン』により、何をやっても残量50GBが全く減らない)

 この便利なキャンペーンは2019年4月中には終了する予定だったのですが、本日ソフトバンクが発表したところによれば、2019年9月30日まで延長になることがわかりました。

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 ソフトバンクはユーザーごとに請求締日が異なります。「末日」「10日」「20日」の3種類なので、人によっては2019年10月20日までが「ギガ使い放題キャンペーン」の適用終了日となります。

 動画SNS放題を謳うウルトラギガモンスター+、この時点でかなり凄いのですが、現状だとキャンペーンで動画SNS以外もカウントフリーなわけでして、圧倒的に使いまくれます。テザリングでPCをぶら下げてもOK。諸事情で2~3週間ほど固定回線代わりに使いましたが特に通信制限を受けることもありませんでした。固定回線を引かずにスマホで完結している人、意外とたくさん居そうですが、そういう人には神プラン・神キャンペーンでしょうね。

 しかしそこまで使いまくれるとトラフィックが心配ですが、キャンペーン延長に踏み切れたということは、まだ余裕があるのでしょう。すごいですね。昔はソフトバンクの回線品質は劣悪でしたが、最近はよっぽど困ることは減りましたものね。

 あと延長の要因は、かなり勝手に推測するに、総務省のネットワーク中立性に関する研究会中間報告書案が効いてるのかなという気もします。

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 報告書案によれば、法律やガイドラインなどゼロレーティング提供にあたって何が良くて何がダメなのかをまとめた解釈指針を年内を目処に運用、そのルール遵守状況や情報公開をモニタリングし事業者に促す体制を本年夏頃までに整備する、としています。

 現在、ソフトバンクは「対象事業者の選別はオープンであり、幅広く受け入れる」という建前をもって初めて、特定事業者サービスをカウントフリーにする「ウルトラギガモンスター+」を提供できていることになっています。しかし、もしそれが嘘で、実は幅広く受け入れてなどおらず、競合他社の動画サービスを事実上排除していたとしたらどうでしょう?dTVやauビデオパス、ドコモと提携するDAZNなどを弾くような基準であったとしたら?

 夏頃までに整備されたモニタリング体制によって、仮にソフトバンクのカウントフリー対象事業者選別の実態や内部基準に問題が発覚したとしても、秋には立て直すとすれば、どうでしょう。「ギガ使い放題キャンペーン」によって9月30日までは、対象事業者以外のあらゆる通信が全てカウントフリーとして運用されますので、ルール違反を実際に犯した時期はなかった、ということで押し通せますよね。キャンペーン期間を斥候・緩衝材として利用しつつ、秋以降は解釈指針に適合するように運用しなおせばいいだけですからね。もちろん、これらはあくまで仮定と推測の話に過ぎませんが。

 そもそもソフトバンクのウルトラギガモンスター+自体、ネット中立性の議論が総務省でなされることがわかっている情勢下で滑り込みで、鳴り物入りで登場したプランです。ギリギリどこまでいけるかの試金石みたいなものです。

 ここからは私見ですが、現時点ではネットワーク中立性はまだ日本では議論の成熟していない問題です。

 しかし現在の情勢として、米国でもネットワーク中立性をより復活させるための議論が再燃、日本でも秋以降有識者会議でネットワーク中立性導入を議論します。非常にセンシティブな問題であるのはSoftBankとしてもよくわかっているにも関わらず、秋になる前にこれを先んじて今回のプランを発表したことは、何らかの意図を感じざるを得ません。

 現時点で総務省がNOと言わなかったこと、SoftBankが既成事実を作って風穴を開けようとしていること、これらに決して惑わされず、秋以降、純粋にネット中立性について冷静な議論を行っていくことが必要です。

ソフトバンク、「ウルトラギガモンスター+」を発表。非2年縛りや法的問題など (2018/08/29)

 auはNetflixプランを導入する際に、カウントフリーという形は取らず、容量増量という慎重な形を取っていました。

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 質疑応答において、なぜ5GBプラスにしたのか、特定サービスの通信料を無料とするカウントフリーは検討しなかったのか?との質問に対し、高橋誠社長は以下の通り回答しました。

「(中略)色々とゼロレーティングについては、今、通信会社としてはあまりやるべきではないということを、ガイドラインと言うかな、おっしゃられるので、ここは我々は今、差し控えています。ゼロレーティング以外の組み方ということで、今回、5GBを20GBに足すという、バンドリングプランということで今回まずご提案するということになろうかと思います。そういう風な時代になりましたら、そういうことも考えていけたら良いんじゃないかと思います」

au「Netflixプラン」発表。通信の秘密やネット中立性尊重 (2018/05/29)

 これは「総務省側が『やるべきではない』と言っていたので、差し控えていた」、ということでしょうね。民間企業である通信事業者がいちいち事前に政府にお伺いを立てるほど不健全なものはないので、総務省が予め解釈指針を示すようになったとも考えられるかもしれません。

 ゼロレーティングを含む新しい革新的なプランで挑戦することは、消費者の利便性・選択肢を押し広げる面で喜ばしいとは言えるものの、通信の秘密との兼ね合いや、健全なサービスの競争などセンシティブな領域とも隣接するだけに、解釈指針取りまとめやモニタリング体制の整備は重要な動きと言えます。

 また、解釈指針が出揃ったら、ドコモやauもカウントフリープランをやってきたりするのでしょうか?あわせて注目していきたいところです。

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