インド戦線異状あり!中国勢大躍進、サムスンは「一人負け」で第3位に転落 すまほん!!

 中国スマートフォン市場の成熟化もあり、海外進出に力を入れている中国各スマホメーカーですが、なかでも「主戦場」になっているのは、やはり中国に次ぐ人口大国のインド市場。

 インド市場における小米の爆進ぶりについては今年に入ってからもお伝えしましたが、2020年第1四半期、小米は販売台数を前年同期比3.4%増加させた一方、ライバルのSamsungは台数を3割減少させ、小米の市場占有率は31.2%となり、Samsungとはダブルスコア差のぶっちぎり首位となりました。騰訊科技が伝えました。

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ECは成長も実体店は苦しい――インド市場概況

 IDCの2020年第1四半期データによると、インドのスマートフォン市場は堅調に推移し、前年同期比1.5%成長、販売台数は3,250万台に。また、インドは世界三大スマホ市場のなかで唯一の「成長市場」となり、同期の中国市場はマイナス20.3%、米国市場はマイナス16.0%でした。コロナショック、本当に恐ろしいですね。

 第1四半期は時期的に需要が比較的少なく、更に3月中旬からインド全土に封鎖令がしかれたため、スマホの在庫率は販売チャネルの中で高止まりを続けているとのこと。

 インド国際データ社カスタマー設備部の副研究マネージャー Upasana Joshiによると、「ECチャネルは2020年第1四半期に前年同期比9.0%増となった。新製品が多く発売され、割引セール、キャッシュバックなどのキャンペーンとコストの要素から、ECチャネルが43.1%のシェアを占めた。また一方で、オフラインチャネルの出荷台数は前年同期比で3.5%減少しており、この原因はコンシューマー向けの製品が少なくなり、小売店の客の流れも減少したことだ」と分析。

長年の王者Samsungが第3位に転落――インド市場シェア

 小米が急伸するまでSamsungがトップを占め続けていたインド市場ですが、小米の進出後は小米とSamsungの「2強」時代となり、この2社でインド市場の半分を占めています。

 ところが今年第1四半期、Samsungはインド市場での販売台数28.4%減の「暴落」、市場シェアは15.6%となり、第3位に落ち込みました。

 小米は販売台数3.4%増、シェア31.2%を占め、出荷台数1010万台はSamsungの2倍に当たる「ダントツ」のシェア1位となりました。

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 Samsungに取って代わりシェア第2位に躍り出たのは、これも中国勢のvivoで、販売台数は前年同期比63.3%の大躍進で680万に。

 第4位はRealmeの13.1%、第5位OPPOが10.6%と続きますが、Realmeは元々OPPOのインド向けブランドとして分離したもので、要は「OPPO系で23.7%」と読むこともできますね。これもかなりのシェアです。

進むインド市場の寡占化――新型コロナ禍の影響

 「コロナショック」により、インドスマホ市場は更に集中化が進みました。先に挙げた5大ブランド以下の販売台数は6割減の大暴落、シェア率わずか8.5%に。

 換言すれば5大ブランドがインド市場の9割を占め、「その他」メーカーは既にチャンスがない状況。インドメディアによると、ほぼすべてのインド・ブランドは既に倒産するか、中国企業の代理生産をしているとのこと。

Samsungは新機種の不振が打撃――インド市場人気機種

小米

 報告によると、Redmi Note 8/8/Note 8 Pro/8Aシリーズがインド全国出荷台数最高のモデルとなり、シェア22.3%を獲得。また、小米はEC市場で45.8%のシェアを誇る一方で、実体店でも20.1%で第2位となりました。

vivo

 販売台数大躍進の立役者となったのは、コスパが光るYシリーズとS1/Proシリーズ。また、実体店チャネルの構築と発展に力を入れており、迅速な価格調整と販促活動に大量投資し、vivoは2四半期連続で実体店チャネル首位の座を獲得しました。

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(vivo S1)

Samsung

 第1四半期は過去5年来の出荷台数最低記録。新モデルのGalaxy A51とM31が出荷台数最高の機種に。しかし実体店販売専用機のGalaxy Aシリーズの吸引力不足により、過去数四半期の旧モデル在庫が積み上がる状況に。

(Galaxy M31)

 オンライン販売専用機のM31とM30の不振も出荷台数に響きました。200ドル以下のモデルの出荷台数も大幅に減少し、ローエンドからミドルレンジ・ハイエンド市場への移行を表明しています。

 なお、新モデルのS20/Ultraシリーズも、第1四半期は振るいませんでした。

Realme

 第1四半期にOPPOを追い抜き、4大ブランドに。出荷台数も倍増し、複数の価格帯から新製品を発売。最高機種のRealme 5i、5s、C2/C3、6が出荷台数の70%以上を占め、また、Realme X50 Proはインド市場で最初に発売された5G機種となりました。

OPPO

 第1四半期は第5位に転落したものの、台数ベースでは41.0%の成長。低価格帯のAシリーズが、依然として出荷台数の大部分を占めています。

ローエンドが主流、Appleはどう出る?――インド携帯電話市場こぼれ話

 なお、インドでは従来型携帯電話が今でも携帯電話市場全体の41.2%を占めているものの、前年同期比で減少を続けており、今季は3割の減少となりました。

 IDCの報告によると、インドスマホ市場の平均価格は171ドル、200ドル以下の製品がいまだ主流を占め、76%の市場シェアを占めています。

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 また、近年Appleはインド市場重視の姿勢を打ち出し、鴻海と緯創(Wistron)に委託してインド市場で旧モデルを生産・供給していますが、Appleのシェアは依然として低水準にとどまっています。

総評

 以上、中国勢とSamsungがしのぎを削るインド市場でした。

 これまでは小米が猛烈な勢いでインド市場に食い込み、Samsungが応戦するという構図だったのが、2020年第1四半期は小米を始めとする中国勢がいずれも数字を伸ばす一方でSamsungが大幅に台数を減らし、Samsungにとっては「持ちこたえていた戦線が崩壊した」感があります。

 ここにAppleがiPhone SEで割って入っていけるかと言えば、かなり大きな疑問符。AppleとSamsungは中国市場のシェア率でも既に「その他」枠に転落しており、その上インド市場でもこの状況だと、グローバルシェアは後退を続けるのではないでしょうか。