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波動拳・昇龍拳もガンガン出せる!特盛スペックの8型PC「GPD WIN Max」国内発表

 中国のPCメーカーGPD社の新製品、世界最小ゲーミングPCを謳う「GPD WIN Max」の発表会が、東京都内で行われました。

GPDと国内代理店の社長が登場

ライバルはニンテンドースイッチ

(深圳GPD Technology社 Wade社長)

 GPD社のWade社長が遠隔で登場。GPD WIN Maxの開発は、2018年末から1年6ヶ月の長期に及んだとのこと。

 本機はGrand Theft Auto 5、Witcher 3、Nier: AutomataなどのAAAタイトルを始めとして数万タイトルをすぐにプレイ可能。Nintendo SwitchやDell Alienware Concept UFOなどを競合機種として見ているといいます。

 日本のユーザーに対しては「長い時間をかけて開発、シリーズ最高性能なので楽しんで欲しい」とメッセージを送りました。

国内正規代理店 株式会社天空 

(株式会社天空 山田拓郎社長)

 GPD社の国内正規代理店を務める株式会社天空。これまでにもGPD製品を多数取り扱ってきています。

 2019年製品ラインナップ。ネットワークエンジニアやシステム管理者向けの充実のインターフェイスを備えたGPD最小製品「GPD microPC」、美しい画面とWebカメラを備えたテレワークに向く「GPD P2 MAX」を新たに投入。既存の主力製品「GPD WIN2」と「GPD Pocket2」はスペックアップしてリニューアル。

 直販サイトGPDダイレクトを開設、GPD製品日本修理センターも開設。深センで研修を受けた修理スタッフにより、修理は一部を除き多くを国内で可能に。

サイズもマックス!GPD WIN Max

(2年ぶりの新機種)

 「GPD(GamePad Digital)」の社名の通り、ゲーミング製品がGPD社の本領。天空の山田社長も「待ちに待ち焦がれた」という待望の製品がGPD WIN Maxです。

 立ったままでも、机上でも、寝転がっても、快適にプレイできるといいます。Switchより一回り大きい画面サイズを持ちます。GPD WIN2と比べてもかなり大画面に。

(上からGPD WIN、GPD WIN2、GPD Pocket2、GPD WIN Max)

 GPD WIN初代やGPD WIN2といった歴代シリーズと比べると一気に大画面になっています。PCゲームは当然ながら大画面を想定したものが多いわけで、8インチの機種が登場するのも当然といえば当然かもしれません。筆者は8.9インチのMAG1に慣れているせいか、8インチのWIN Maxの大きさも受け入れられそうに思えます。

(一番左が筆者愛用の8.9インチUMPCである「Magic-Ben MAG1」。左から二番目が今回発表の「GPD WIN Max」)

GPD WIN Maxで実際に遊べるゲームは?

 Steam、Epic、OriginといったPCゲーマーならいつもお世話になっているゲームストアが利用可能。

 Fortniteが40fps以上でプレイ可能。既存機種のユーザーにはMMO RPGのプレイヤーが多いそうですが、ドラゴンクエストX、そしてファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズも快適に動作するとのこと。

 「所感としては2万円くらいのゲームパッドの感触」と太鼓判の山田社長。ストリートファイターVで波動拳や昇龍拳が簡単に出せるとし、実演してみせました。

 筆者はFPS/TPSを中心にプレイするPCゲーマーで、格ゲーは不慣れですが、波動拳・昇龍拳をかなり快適に繰り出すことができました。この高いグラフィックで動作、描画ともに滑らかで驚きます。

 十字キーの押し心地、スティックの柔らかい感触、どちらも極上。安いゲームパッドにありがちな硬さはありません。

8インチに詰め込んだ特盛仕様

各種ベンチマーク

 性能は第4世代デスクトップCPUのi7-4790Kを超えるパフォーマンスとのこと。ちなみに筆者が6年前に組んだゲーミングPCのCPUもちょうどこれです。それぐらいの性能が8インチに収まっているというのは驚異的。

 統合型グラフィックスは第11世代Iris Plus Graphics 940。ノートPC向けのGeForce MX250に匹敵。

 読み書きの高速なメモリでゲーム起動や4K動画再生なども快適。メモリもSSDもSurface Pro 7より高速。

筐体設計

 10点マルチタッチ対応、輝度500nit、189ppi、90% DCI-P3広色域の8インチ液晶。解像度が1280×800ドットなのは意見が分かれそうですが、ゲーミングというコンセプトの製品である以上、作業に必要な解像度よりも、ゲームに必要な快適な動作性や描画フレームレートを優先したと考えられます。

 1mから落としても割れない頑丈な筐体。大きくなった分ゆとりが生まれ、デュアルファンと冷却パイプの搭載を実現。9個の通気口により高速熱放散。高い放熱設計となっています。

ゲームパッド・キーボード

 Xinputモード内蔵コントローラーを搭載。ゲームパッド・ボタンは実は日本製。R1/R2/L1/L2はパナソニック製で1000万回押しても大丈夫。

 ちなみにアナログスティックを上から押し込むとR3とL3。押しにくかったGPD WIN2のR3とL3のネガを払拭しています。

 ジョイスティックはマウスとしても利用可能。ブラインドタッチ可能なキーピッチを確保。キーボードはバックライト付きなので「寝モバ」もOK。

 これまでのGPD WINシリーズは親指でタイピングするのに向いた、小さめのキーボードでした。しかしGPD WIN Maxでは、GPD P2 Maxのように大きなキーボードに変更、人差し指でタイプしやすくなりました。

 GPD P2 Maxではキーボードは6段ではなく5段で、キーの数も少なかったですが、GPD WIN Maxでは少なくとも右Shiftキーがあり、さらに数字キーとファンクションキー(F1~F12)が別個となり、6段に。かなり充実しています。

 キーボードは下側に敷き詰められ、マウスパッドはその上にゲームパッドに挟まれる形に並んでいます。ゲーム用のアナログパッドを画面に近い位置に配置すること自体は珍しくありません。GPD Winシリーズはもちろん、UMPCの歴史を遡ればVAIO type Uの先例があります。

詳細スペック

 Thunderbolt3 Type-Cポートを1基搭載。対応モニターに繋げば充電と画面出力を同時に行えます。eGPUによる拡張性も備え、最新グラボを使うこともできます。大画面ディスプレイで高精細なゲームをプレイ可能。UHD BD出力にも対応しており、ディスクドライブを買えば再生可能。

 スペック表は以下の通り。

OS Windows 10 Home 64bit 
CPU 第10世代 Intel Core i5-1035G7
10nmプロセス、15W TDP、4コア8スレッド
駆動周波数 1.2 GHz(ターボ 3.7 GHz)
GPU 第11世代 Intel Iris Plus Plus Graphics 940
出力最大解像度 HDMI:4096×2304 DP:5120×3200
メモリ 16GB LPDDR4 3733
ストレージ 512GB PCIe NVMe M.2 2280 SSD
PCIeGen 3.0 x 4 / SATA3.0接続
ディスプレイ 8インチ IPS液晶
1280×800
ゴリラガラス5
バッテリー リチウムポリマー 容量1万5000mAh電池, 57Wh, 着脱不可
理論値 低負荷利用時14時間 ゲーム3時間
寸法 幅207×高さ145×厚み26(mm)
重量 790g
入力 Xinput準拠アナログコントローラー
付属品 65W PD ACアダプター, USB Type-C, 説明書保証書
その他 Wi-Fi 6, Bluetooth 5.0
3.5mmイヤホンジャック, microSD SDXC A2クラス対応

 約2時間でフル充電可能な、65W GaN窒素ガリウム採用小型アダプターが付属します。

質疑応答(GPD社Wade社長)

(質疑に答えるGPD社Wade社長)

 GPD WIN MaxはWIN2の後継機なのか、別なのか、ラインナップとしての位置付けについて。あくまで枝分かれしたもので、WIN3も開発予定、2021年に登場するとのこと。

 競合他社からモバイルネットワーク対応のモデルが出ているが、対応する予定はあるかについて、モジュールを内蔵する必要はないとの見解を示しました。

 WIN MAXのディスプレイサイズを8インチに設定した理由としては、開発当初AMD Ryzenを想定しており、25W~35Wの消費電力であったことから、最適な8インチの液晶に決めたといいます。

 日本語キーボードについては「計画中」とのこと。競合のOne-Netbook社も日本語キーボードをリリースしていることから、対抗してくる可能性はありそうです。

予約開始、国内発売日は9月中旬以降

 天空から発売する「GPD WIN Max先行予約パッケージ」は、1年間の国内保証だけではなく9Hガラスフィルムや専用のポーチ、ゲーミンググローブなど9つの特典の付くパッケージとなっています。販路はGPDダイレクトAmazon.co.jp

 天空はGPD社の代理店としては最古参で、販売数は最多。年間500件のサポート修理を実施しているといいます。2020年9月上旬出荷予定。

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