NTT(日本電信電話株式会社)が、上場子会社のNTTドコモを完全子会社化すると、国内メディア各社が報じました。日本経済新聞、NHK、TBSなど。
正式発表:ドコモ、NTTの完全子会社に。NTTコミュニケーションズやNTTコムウェアをドコモに移管も検討意向
NTTは、ドコモの株式の約66%を保有していますが、残りの株式も買い付けることで、完全子会社にするとのこと。
いずれの報道でも、TOB(株式の公開買い付け)によって一般株主などからも株を取得、買収総額は4兆円規模とされています。
NTTグループとのシナジーや効率化により、5Gでの競争力強化や携帯料金値下げも期待できます。
ドコモが完全子会社になるということは、もはやドコモは上場企業ではなくなるということを意味します。携帯料金値下げは収益悪化を意味するため、ドコモの一般株主にマイナスとなりますが、上場廃止することでそれを実行しやすくなります。NTTの主要筆頭株主はそもそも日本政府であることから、政権への「民間企業の価格にケチをつけるのはいかがなものか」という批判も和らぎますし、NTT完全子会社ドコモが料金値下げをすれば、市場原理でKDDIとソフトバンクが対抗値下げをすることも期待できそうです。
2020年9月29日8時17分追記:NTTドコモは、自社が発表したものではないと定型句で否定しつつも、「本日開催の取締役会に付議する予定」としており、諸報道が事実であると追認する形となりました。
当社に関する一部報道について
2020年9月29日
一部報道機関において、当社の親会社である日本電信電話株式会社が当社株券等に係る公開買付けを実施し、当社が完全子会社となる旨の報道がありましたが、これは当社が発表したものではございません。
本件につきましては、本日開催の取締役会に付議する予定であり、決定した場合には速やかに公表します。