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GMS非搭載ファーウェイスマホを使いやすくする方法!通知やマップも動作

 アメリカ企業との取引が原則禁じられているHuaweiが、Androidスマートフォン・タブレットにGoogle Mobile Services(GMS)を搭載できなくなったのは周知の事実。日本でもMate30 Pro以降、HUAWEI Mobile Services(HMS)搭載端末が多く発売されています。

 HMSが搭載されているとはいえ、GMSの完全な代替とはなっていません

 しかし、実際に筆者がHMS端末を使用していく上で「HMSでも意外と使える」ような環境を構築できました。そこで今回は、GMS無しでも出来るだけ不便なく使うHMS攻略法をまとめてご紹介します。

 本記事はapkインストールの方法などを紹介する上級者向けの記事であり、リスクも伴います。よくわからない、不安という人は安易に実行せず、参考程度に留めていただけると幸いです。

GMSが無いと不便なこと

 「GMSが無いAndroidなんて使えるわけがない」というのが一般の認識だと思いますが、ここで改めてHMS端末の何が不便なのかを改めて整理します。

  • アプリの入手性が悪い
  • 一部アプリが使えない
  • 使えても通知が来ないアプリがある
  • AIアシスタントが無い

 使ってみて分かった主なものは上記の4つ。

 これらを解決するために無理矢理GMSを導入することは困難でリスクがあり、さらに必ずしも上記4点の完全な解決になるわけではないため非推奨です。しかし、少しの工夫でGMS導入よりもはるかに簡単により良く解決、改善することができます。

 本記事内容は筆者の国内版P40 Proで動作を確認していますが、今後もずっと使えるという保証は無いのでご注意ください。

アプリの入手性

 スマホを買ったらまずやることはアプリのインストールだと思いますが、GMSが無いとGoogle Playストアが使えないためそこから躓きます。Huawei独自アプリストア「AppGallery」は日本人が使いたいアプリはあまり無いのが現状なので、AppGalleryを使うのはLINEのインストールくらいです。

 ほとんどのアプリはapkファイルを通じてインストールすることになります。一応、Huaweiが「Petal検索」という実質的なapk検索アプリを提供していますが、正直使いにくい上にアップデートがほぼ出来ません。そこで外部のアプリストアを使います。

APKPure

 様々なアプリを試しましたが、APKPureアプリが非常に便利です。2014年に設立されたAPKPureは野良apk配布サイト・アプリの中でも特に人気。ご存知の方も多いのではないでしょうか。Petal検索もAPKPureをapk提供元の1つとしています。

 日本語対応していて使いやすく、アプリをまとめて更新(アップデート)できます。Google Playストアで新バージョンが出てからAPKPureに降ってくるのが早いのも良い点。

 注意点として、AppGalleryからインストールしたLINEやSimeji等のHMS版アプリはアップデートせず、「無視」リストに入れましょう。GMS版に上書きされてしまい、起動しなくなります。

Amazonアプリストア

 Amazonアプリストアも有名。ここではアプリの開発元が公式に配信しているため安心です。

 しかし、あまりアプリ数は多くなく更新も遅いのが欠点。APKPureでは14個のアプリにアップデートが配信されていますが、Amazonアプリストアでは更新無しとなっています。

 Amazonアプリストアに比べリスクは大きいですが、基本的にAPKPureがおすすめです。ただ、APKPureは動画広告が煩わしい点にも注意。

注意点

 APKPureやPetal検索等を利用して入手した野良apkは安全とは言えず、リスクを伴います。改造アプリを掴まされた等の経験はありませんが、可能性としてはあり得ます。自己責任で行ってください。

 意図しないアプリやマルウェアのインストールを防ぐため、使用が完了したら必ず「提供元が不明のアプリのインストール」を「許可しない」に戻して下さい

 最近、APKPureのアプリからトロイの木馬が発見されました。筆者は報道以前から不審な挙動に気づき使用を中止していましたが、数日で修正されたとのことで様子を見て使用しています。なお、これはAPKPureで配布されている野良apkファイルに危険があったわけではありませんが、一時的とは言えトロイの木馬が発見されたことには違いありません。

 くれぐれもリスクを承知し、自己責任のもとでお願いします。

一部アプリが使えない?

 GMSが無いと動かないアプリが多いと言われていますが、まず重要なのが、「GMS非対応=Google系アプリが全て使えない」は間違いです。実は以下のGoogle系アプリは動きます。

  • Chrome
  • Googleマップ
  • Google翻訳
  • Gboard
  • Google Earth
  • Snapseed
  • Files by Google
  • Gallery Go

 APKPureなどで他のアプリ同様apkファイルをダウンロードするだけ。逆にGMSを無理に導入すると使えなくなることがあるようです。

 ただしGoogleアカウントでログインすることはできず、それに伴い機能にも制約があります。基本機能の多くは使えます。Googleマップも現在地取得・ストリートビュー・経路検索・ナビなどは利用可能。

アプリが使えない時は

 主要Googleアプリの多くが基本機能を使えるものの、やはり使えないアプリは存在します。解決策も考えます。 

Gmailを使う方法

 Gmail公式アプリは使用できませんが、プリインストールされている標準のメールアプリにGmailの追加は可能。閲覧・作成・返信といった基本機能は利用できますが、フェッチなので通知は遅れる上に電池消費も大きめ。

Googleフォトの代替

 GoogleフォトアプリはHMS端末では使えませんが、「無料でも容量無制限」がそろそろ終了するということで、魅力が薄れてきたと思います。一応ブラウザ版で利用可能ですが、便利な自動アップロードはできません。

 Googleフォトの代わりとしてAmazon Photosがあります。月額500円のAmazonプライム会員なら画像圧縮無し・容量無制限で使えます。HMS端末でもアプリを使用できます。これはHMSユーザーでなくてもおすすめです。

その他

 コード決済アプリは少なくともLINE PayとPayPayは使えます。実際P40 Proで日々支払いをしています。

 Google Play開発者サービス必須のバンドルカードなどは使えません

 また、一部アプリでは基本機能は使えても地図を表示する画面等では正常に動作しない場合があります。

プッシュ通知

 HMS端末を実際に使ってから気づくのが、アプリの通知が来ないことです。もちろんAppGalleryで配信されているアプリ(LINE含む)はHMSに最適化されているため通知が来ますが、多くのアプリではプッシュ通知にGoogleのAPIを利用しているため、HMS端末では通知が動作しないようです。

 そこで、Google Play開発者サービスの代替アプリ「microG」を利用します。Huaweiとは無関係で、GMSから脱却するために作られたもの。

 まず、公式サイトから「Service Core」と「Service Framework Proxy」をダウンロードします。

 次に、ホーム画面に追加されている「microG Settings」を起動し「Google Cloud Messaging」の項目をONにします。

 これだけでGoogleの通知APIを利用しているアプリ(Twitter等)の通知も来るようになり、GMS搭載スマホに近付きます。上手くいかない場合は過去のmicroGバージョンをダウンロードしたり再起動したりしてみてください。

 なお、microG SettingsでGoogleアカウントにログインすることが出来ますが、する必要はありません。Googleアカウントを必要としないということは、GMSを無理に導入するのと違いアカウントBANのリスクも無いのです。

音声アシスタント

 Android標準アシスタントであるGoogle アシスタントも使えません。

 Huaweiは海外ではSiri(シリ)ならぬCelia(セリア)を提供していますが、日本ではLINE CLOVA Assistantが提供されています。これはHuawei端末専用に開発された模様。

 P40 Pro、P40 lite 5G、Mate 30 Proのみ対応。EMUIを最新にアップデートしたらAppGalleryからCLOVA Assistantをインストールします。

 アプリを起動したら、端末の設定でアプリ→デフォルトアプリ→アシスタント機能と音声入力→アシストアプリと進み、LINE CLOVA Assistantを選択。そうすることで画面左右端から上にスワイプするとCLOVAが起動します。電源ボタン長押しで起動する設定も可能です。

 しかしながら、スマートスピーカーのClova Friendsシリーズを使ったことがあればお分かり頂けると思うのですが、正直CLOVAは他のAIアシスタントより完成度が低いです

 出来ることは少なく、タイマーやアラームのセットやLINE MUSICでの音楽再生などは出来ません。天気情報やニュース、Web検索、簡単な計算であれば可能。

 さらに言えば、てっきり「クローバ」と話しかければ起動するのかと思っていましたが、話しかけても起動しません。OK GoogleやHey Siriなどと話しかけてのハンズフリー操作はできないということです。このように他のAIアシスタントに比べて実用性は低いです。

最後に

 少なくとも筆者の場合は大きな不便なくメイン機として使えています。もちろんGMSがあるに越したことはありませんが、国内正式販売のSIMフリー端末で、最高レベルにカメラ性能が高いHuaweiスマホをメイン機にできるというのは大きいです。

 とはいえ、接触確認アプリCOCOAが利用できなかったり、Widevine DRMレベルが低いため高画質動画視聴が出来ない場合があったりするなど、他にも問題があります。

 GMSと同等の利便性を保証したりHMS端末の利用を推奨したりするものではありません。多くの一般ユーザーにはGMS対応端末をおすすめします。あくまでも、どうしてもHuawei端末をメイン機として使ってあげたいというギークなユーザーに、本記事をお役立て頂ければ幸いです。

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