搭載自体が非難囂々なiPhoneのLightning端子。過去にはスイスの学生がiPhone XのLightning端子をUSB Type-Cに換装した上に、そのプロジェクトを無償で公開しています。
これをもとにしたばかりか、他の部分でもiPhone 13 Pro Maxを魔改造、大幅なスペック強化を実現してしまった猛者が現れました。
MySmartPriceによると、Yang Changshun氏が制作した「iPhone 13 Pro Max “Ultra”」とする、魔改造したiPhone 13 Pro MaxがWeiboに投稿されているとのこと。工作の過程も併せて紹介しています。
この「iPhone 13 Pro Max Ultra」は、USB Type-C端子を備えているのはもちろん、搭載スマホが減ってきている3.5mmイヤホンジャックすらも備えます。
特筆すべきは元々のLightning端子も利用可能な点。USB Type-C端子でも15Wの給電が可能となっています。
ただ、USB Type-C搭載iPhone魔改造の始祖である、スイスのKen Pillonel氏の制作したiPhone Xとは異なり、本体の厚みは大幅に増しています。
しかし今回のYang Changshun氏はそれによって生まれたスペースを活用し、本体内部に空冷ファンを2基搭載することに成功。同氏がAnTuTuベンチマークを計測したところ、改造前では71万点だったのが87万点まで向上したようです。
しっかり空気を通せる穴も用意されているようで、同氏は液体窒素を口に含んで煙を吹き出すパフォーマンスまで行っていました。
また、バッテリーも増設しており、以前の2倍の駆動時間を誇るとのこと。最上位モデルのiPhone 13 Pro Maxでは元々電池持ちが非常に良いにも関わらず、そこからさらに駆動時間2倍というのはもはや恐ろしい限り。
このバッテリーといい厚みといい、電池やライトを販売する大手メーカーのEnergizerが発表した「Power Max P18K Pop」を思い出しました。ちなみにこちらは試作機が披露されたのみで製品化には至らなかったようです。
扱うファイルサイズもストレージ容量も増加し、iPhone 13 ProがProResに対応した今、転送速度の遅いAppleの独自規格であるLightningはいい加減廃止すべきとの声はユーザーの間にあります。事実、そうした需要の旺盛さを証明するかのように、世界で初めてUSB Type-C端子を搭載したiPhoneと謳うKen Pillonel氏のiPhone Xは、オークションサイトにて最終的には8万ドル(980万円)ほどで落札されています。
他メーカーが関連製品を販売する際にはAppleにライセンス料を支払う必要があり、容易に収入源を手放すとも考えにくいところですが、EUのUSB Type-C法案の動きもあります。今後のiPhoneの採用端子に注視したいところです。