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総務省、他社バンドが使えない「周波数制限」について検討へ!夏以降に報告書

総務省、所謂「バンドロック」を議論の俎上に

 2022年3月14日、総務省は第26回競争ルールの検証に関するWG(ワーキンググループ)を開催しました。

 本会合は改正電気通信事業法のもとの囲い込み是正や完全分離のための制度整備等の効果を検証するため、定期開催されています。

 今回(2022年)の検証方針案のうち、モバイル市場に関わる課題として、乗り換えコストのさらなる改善のため、携帯電話端末の対応周波数の制限を挙げ、これについて「検討」していくとしました。

 既に総務省はSIMロックを禁止していますが、キャリア販売製品は、他社のプラチナバンドなど各周波数が使えないことが少なからずあります。この問題について議論がなされていく見通し。

 総務省は2022年8月以降、報告書の取りまとめに入る予定です。

喜ばしいが、検討は慎重に

 ユーザーとしては喜ばしいですが、懸念点もあります。

 仮に低価格の廉価モデルにまで他社バンドへの対応を義務化するような場合、その端末価格に転嫁したコストは、端末価格に対する割合としては大きくなるでしょう。これは低価格端末の価値を削ぎ得るのではないでしょうか。そもそも低価格端末は、わざわざ前キャリアのものを使わずとも、乗り換え先では2万2千円の値引きで1万円や0円で新品が買えてしまうほど安いです。バンド対応を増やさせたところで消費者にもメーカーにもあまり利益は無さそうに思えます。

 もちろんユーザーの心情としては価格10万円前後のハイエンド端末や、20万円の端末が他社バンドで利用できない状況には流石に悲しいものがあり、憤りを感じるので、ハイエンド端末がフルバンド対応するなら率直に嬉しいと感じます。メーカーとしても高級端末ならそうした余裕もまだあるでしょう。

 しかしキャリア版が全バンド対応させられてしまうと、メーカーが努力して極力多くのバンドに対応した公開市場向けSIMフリー版を出してくれる動機を削ってしまわないか、という懸念も脳裏をよぎります。

 単にソフトウェアロックで塞ぐ行為を禁止するだけなのか、ハードウェア含め対応を義務化するのかでも話は変わってくるでしょう。たとえばドコモの5G Sub6 n79はアンテナ設計から別途考慮する必要がありコストが必要で、現にn79ごと切り捨てている機種も少なくありません。他社バンド義務化をすれば、ドコモ5Gなんて使わないという多くの国民が、n79対応の無駄なコストを盛られた他キャリア納入版や公開市場版を買わされることになります。それが果たしてどこまで正しいのか、議論の余地はあるでしょう。

 また、単にMNOから格安SIMに乗り換えるだけなら、そのMNOから回線を借りているMVNOのサービスにMNPすれば、周波数制限の影響を受けずに端末そのまま乗り換えることも可能です。

 これから総務省が検討していく議題は非常に興味深い一方で、値上げ傾向の端末価格がさらに上がりかねないだけに、消費者の声とメーカーの声に耳を傾け、バランスの良い落とし所はどこにあるのか、慎重に検討がなされることが望まれます。

 総務省との検討とは別に、既にキャリア向け機種であっても他社バンド対応も積極的なメーカーもあります。AppleやSHARP、OPPOです。キャリア端末を購入する際には、対応バンドを確認し、より多く対応している機種を選ぶようにするという購買行動で態度を示すことも重要だと思います。筆者もバンド制限されたキャリア版を極力避け、対応バンドの多い公開市場版を購入するよう心がけています。

情報元総務省
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