インド政府が、自国内でスマートフォンを販売する中国メーカーに対して、本体価格が1万2000ルピー(約2万円)未満の携帯電話の販売を制限しようとしていると、Bloombergが伝えました。
情報によると、インド政府は、低迷する自国企業の活性化を図るため、中国企業に対して端末の販売制限を設ける見込みであるとのこと。
現在、中国に次ぐ世界第2位の人口を持ち、市場規模もかなり大きいインド。アジアの市場調査企業であるCounterpointのデータでは、2022年第1四半期におけるインド市場のスマートフォンシェアは、Xiaomiが23%を占め第1位。続いて、Samsungが20%、Realmeが16%、vivoは15%、OPPOが9%と、中国企業がかなりのシェアを誇る状況となっています。
特に、1万2000ルピー未満の端末に関しては、2022年6月までにXiaomiだけでも全体の3分の1、中国企業に絞ると全体の販売量の80%を占めており、万が一、インドの低価格帯スマートフォン市場での中国企業の販売が制限された場合、低価格帯スマートフォンを主軸とするメーカーにとってはかなりの痛手となります。
これに関して、BloombergがXiaomiやOPPOなどの各社や、インドの技術省の広報担当者にコメントを求めましたが、返答はなかったようです。
2020年夏に、紛争中の国境での衝突でインド兵数十人が死亡し、以降関係に亀裂が入っている中国とインドの関係。市場規模がかなり大きいことを踏まえると、これらの決定がなされた場合中国側からの反発は避けられず、今後さらに関係が悪化する恐れがあります。