Amazonでよく見かける中華スマートフォンブランドとしておなじみの「Oukitel」は、タフネススマホの「Oukitel WP30 Pro」を11月前半から発売する予定と、一部Webメディアに対して発表しました。
Oukitel WP30 Proは同社のタフネススマホとしては旗艦モデルにあたる端末。GSMArenaの紹介を確認すると、そこそこのスペックのスマホに、小学生がこれもこれもと奇抜な機能を詰め込んだような機能性になっています。
ただし、現時点では公式サイト上に記載はなく、WP30 Proの素性を知ることはできるのはGSMArena等の一部Webサイトの記事とAliExpressの販売ページのみとなっています。
Oukitel WP30 ProはDimensity 8050を搭載。このSoCは昨年4月に発表されたDimensity 1300のリブランド品で、Snapdragon 778Gと同程度、ミッドハイクラスの性能を実現します。メモリは12GB、ストレージは512GBのみで、選択の余地はないシンプルな構成です。プリインストールOSはAndroid 13ですが、OSアップデートが一体いくら行われるかは不明です。
この端末で一番に目を引くのはやはり背面のサブディスプレイ。カメラバンプが左右からサブディスプレイを囲む珍しい構造で、コンパスや歩数、通知を表示するだけでなく、しっかり選曲といったタッチ操作にも対応しているとのこと。画面はさほど大きくありませんが、背面カメラのファインダーとしても動作します。
そしてもう一つこの端末がイカレてるのはバッテリー容量。タフネススマホといえば、そもそもコンセプト的に重量のことを全く考えておらず、どうせ重たいなら……みたいな理論かは知りませんが、超大容量のバッテリーを載せるものが多々存在します。WP30 Proも例にもれず容量11000mAhのバッテリーを搭載。なんとiPhone 15 3台分、iPhone 12 miniなら5台分弱という、もはやモバイルバッテリー級の容量です。
これだけデカければ充電にも時間がかかるのが普通ですが、なんと120Wの急速充電に対応!超大容量バッテリーと急速充電を兼ね備えるスマホ、前代未聞ではないでしょうか。なお、15分で0%から50%まで充電できるとのこと。ここまでくればモバイルバッテリー用途として、30Wぐらいの急速逆充電にも対応していてほしいところですが。
見た目に違わぬ耐久性もアピールしています。一般的な防水防塵規格で、1.5mの真水に30分浸けても大丈夫なIP68はもちろん、高温・高圧水に耐えられることを示すIP69K、そして米国国防省の調達基準を満たしていることを示すMIL-STD-810H規格に準拠。
カメラは1億800万画素メイン+2000万画素暗視レンズ+500万画素マクロの3眼構成。本体画面は6.78インチのFHD+で、120Hzリフレッシュレートに対応しています。
現時点では公式サイト等からの声明はありませんが、GSMArenaによればWP30 Proの価格は329.99ドル(約4万9千円)からとなるようです。常識的な重たさであれば、バッテリーを酷使する方に勧めてみたい機種ですが、はたして機能を盛りに盛ったこの機種の重量はどれほどになるのか、やはり気になるところです。
ところで、AliExpressの紹介画像ではサブディスプレイは円形で、LEDフラッシュらしきものが左右のカメラバンプに存在しますが、GSMArenaのものはサブディスプレイが正方形に近い形で、かつフラッシュが片方にしかありません。
AliExpressの製品ページは中身がほとんどなく、またスペック表の記述も矛盾が見られるため、おそらくこちらが間違っているのでしょう。投稿前にチェックって行わないものなのでしょうか?こういったところが「こういうメーカー」だなあ、と感じます。ある意味好きですが。