いつまでも旧称が定着しているX・旧Twitterですが、最近ではイーロンマスク氏の過剰にも思える懸命な対応にもかかわらず、著名人の投稿に適当なAI生成した文章を投げたり、引用リツイートの文章をパクッてリンクと一緒にリプライしたりするようなBotが雨後の筍のごとく現れています。
そこでXは日本時間18日、Botを排除するための「Not A Bot」のテストを一部国で開始したことを発表しました。
Not A Botは文字通り、スパムやボット活動の排除という目的の遂行のためのもの。テスト開始時点ではニュージーランドとフィリピンの新規アカウントが対象となり、すでに活動しているアカウントに対しては無力です。
対象の2カ国の新規ユーザーは、まず電話番号の認証が義務付けられます。その時点でアカウントは作成できますが、この時点ではいわゆるROM状態となり、いいねや投降、引用やブックマークといったアクションが行えません。これを解除するには年間1米ドルのサブスクリプションを購入するか、X Premiumもしくは認証済み組織になる必要があります。
なお、テスト対象国のニュージーランドとフィリピンの価格は、実際にはそれぞれ1米ドルより若干安いレートで計算されています。
一方、イーロンマスク氏は10月20日に「まもなく、2つのサブスクリプションプランを追加する」と投稿。現行のX Premiumの上下にそれぞれ位置するもので、安価なプランではX Premiumよりも表示される広告が増える一方、上位のプランでは広告が完全に表示されなくなるとのこと。「広告収入の代わりに金払えよ」というわかりやすいプランですね。
Two new tiers of X Premium subscriptions launching soon.
One is lower cost with all features, but no reduction in ads, and the other is more expensive, but has no ads.
— Elon Musk (@elonmusk) October 20, 2023
個人的には、Not A Botの取り組み自体に理解は示せるものの、将来的にTwitterを完全に代替するSNSが出てきた時点で「金払わないと書き込めないうえにスパムが多すぎる完全下位互換のSNS」みたいな烙印が押されないか、かなり心配なところではあります。頑張れイーロン。