ASUSはフラッグシップモデル、Zenfone 12 Ultraを発表しました。
本機は、CPUにSnapdragon 8 Eliteを採用し、前代11 Ultraから堅実にアップグレードしたのに加え、AIを駆使した様々な機能を全面に押し出したモデルとなっています。
国内発売はまだ未発表ですが、11 Ultraが日本で発売しているので、大きく期待できるでしょう。
カラーバリエーションは、黒檀をイメージした「Ebony Black」、春の桜をイメージした「Sakura White」、そして自然の優しさを表現した「Sage Green」の3色展開。前モデルの落ち着いた色合いから一転、淡い色合いを採用することで、幅広い層にアピールするデザインとなりました。
ディスプレイに関しては、LTPO AMOLEDを採用し、最大144Hzのリフレッシュレートを実現しています。また、輝度は最大2500ニトと、同社のゲーミングスマホ、ROG Phone 9シリーズと同様に明るい画面となっています。
保護ガラスはGorilla Glass Victus 2を採用。反射を抑え、マットな手触りで高級感を演出しているとのことです。
また、筐体には、100%リサイクルアルミニウムフレームと22%リサイクルガラスを採用。環境にも配慮した、持続可能なデザインとなっているといいます。
カメラはトリプルレンズ構成であり、メインカメラにはLYTIA 700 1/1.56型イメージセンサーとf/1.9の明るいレンズを搭載。再現性の高い写真撮影を実現。更にZenfoneでは恒例となった6軸ジンバルスタビライザーを内蔵、手ブレに合わせてセンサーが動くことで、ブレの少ない写真・動画撮影を実現しているとのことです。
他にも、32MP、f/2.4の望遠レンズを搭載。3倍光学ズーム、最大30倍のデジタルズームに対応しています。また、同社のHyperClarity技術により、デジタルズームでも鮮明な写真が残せるといいます。また、120° FOVの超広角レンズも搭載しているので、広い視野角で撮影することも可能です。
セルフィーカメラには32MP、f/2.5、90°広角のレンズを採用。自撮りをしても明るく撮影でき、複数人でも画角に収めやすくなっています。
ここまでなら、一般的なハイエンドスマホのカメラですが、本機からAIによる独自の撮影支援機能を複数搭載しています。
まず、AI Trackingと呼ばれる機能により、被写体が常に中央のちょうど良い大きさに写るように自動的にズームしてくれます。また、AI Portrait Video 2.0により、被写体を自動検知し、背景のボケを調整することができるとのことです。動画撮影に関しても、AI Voice Clarityという機能で、周囲の雑踏を抑え、被写体の声のみを抽出して没入感の向上に貢献しているといいます。
![](https://smhn.info/wp-content/uploads/2025/02/AI-Tracking.gif)
AI Trackingによる映像処理例
![](https://smhn.info/wp-content/uploads/2025/02/AI-Portrait-Video.gif)
AI Portrait Videoによるボケ処理例
一方、撮影したあとの写真のAI補完機能についても充実しています。まずは、AI Magic Fillという機能。撮影した写真の中で不要なオブジェクトを囲んで削除し、不自然のないように補完してくれる機能です。これはGoogleの消しゴムマジックに似た機能ですね。
![](https://smhn.info/wp-content/uploads/2025/02/AI-Magic-Fill-1.gif)
AI Magic Fillによる処理例
他にもAI Unblurと呼ばれる機能は、撮影時にブレたボケを補正してシャープにすることができます。一方、AI Panning Shotという機能を使うと、被写体の背景にボケを追加することができます。
![](https://smhn.info/wp-content/uploads/2025/02/AI-Pinning.gif)
AI Pinning Shotによる処理例
AI機能はカメラだけに留まらず、ビジネスでも役立つ機能も多数搭載しています。
・AI Transcript 2.0 : 録音された音声を翻訳・要約
・AI Article Summary : Webサイトの要約(ブラウザの共有ボタンから直接アクセス可)
・AI Document Summary : PDFファイルやTXTファイルを要約
・AI Call Translator : 通話中の相手の声を自動的に文字起こし・翻訳
・AI Noise Cancellation : 通話相手の声のみを抽出し、周囲の雑音を抑制
発売日は、2025年2月28日。価格はRAM12GB/256GBモデルが、2万9990台湾ドル(約13万8000円)、RAM12GB/256GBモデルが3万1990台湾ドル(約14万7000円)となっています。ただし、ヨーロッパでの価格は、RAM12GB/512GBが1099ユーロ(約17万2000円)と、台湾よりも少々高価となっています。
スペック表は以下。
カラー | Ebony Black, Sakura White, Sage Green |
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寸法 | 163.8 x 77 x 8.9 mm、220g |
ディスプレイ | 6.78 inch |
イヤホンジャック | ◯ |
防水 | IP68 |
OS | Android 15 |
CPU | Qualcomm SM8750-AB Snapdragon 8 Elite |
GPU | Adreno 830 |
メモリ | 256GB 12GB RAM / 512GB 16GB RAM |
フレームレート | LTPO AMOLED 144Hz |
輝度 | 最大2500nits |
カメラ | 50 MP, f/1.9, 24mm (wide), 1/1.56″, 1.0µm, PDAF, gimbal OIS 32 MP, f/2.4, 65mm (telephoto), 1/3.2″, 0.7µm, PDAF, OIS, 3倍光学ズーム 13 MP, f/2.2, 13mm, 120˚ (ultrawide), 1/3.0″, 1.12µm |
Bluetooth | Bluetooth 5.4 |
コーデック | A2DP, LE, aptX HD, aptX Adaptive, aptX Lossless |
バッテリー | 5500mAh、65W高速充電、15W無線充電 |