ソフトバンクは2025年4月22日、5G(第5世代移動通信システム)サービスにおいてHPUE(High Power User Equipment)の導入を国内で初めて開始したと発表しました。
対応機種として「Airターミナル6」は2025年4月中旬から順次ソフトウエアアップデートにより対応しています。また、2025年6月5日に発売予定の「Xperia 1 VII」からスマートフォンへの導入も始めるとしています。
HPUEはホームルーターやスマートフォンなどの端末の送信電力を高出力化する技術。基地局から離れた場所でも安定した上り通信を実現し、サービスエリアの拡大につながるとのことです。ソフトバンクは「Airターミナル6」において、最大送信電力を23dBm(200mW)から26~29dBm(400~800mW)に向上。これにより、サービスエリアの端など、電波が届きにくい場所でも、より安定した上り通信が可能になるとしています。
5Gサービスで利用される高周波数帯の電波は、高速・大容量通信が可能な一方で、空間や遮蔽物による減衰が大きいため、基地局から離れた場所などでは上り通信が不安定になったり、通信速度が遅くなったりするなどの課題がありました。上り通信の安定性の向上や効率的なサービスエリア展開を目的に、2024年9月に電波関連法令の整備が行われ、5Gサービスにおいて端末を高出力化するHPUEの導入が可能になったそうです。
なお、対応周波数は3.4GHz帯、3.5GHz帯、3.7GHz帯です。高速大容量5G(新周波数)は、限定されたエリアで提供されています。端末の最大送信電力は基地局ごとの設定により異なります。