NTTドコモの幹部「N氏」が、人事異動となりました。退任予定取締役として名が挙がっていましたが、今回発表された「役員等の人事」で地方支社長に就任することが正式発表されました。
同幹部は国内メーカーを守るため、iPhone導入に強硬に反対してきた人物として噂されていました。株主総会のタイミングで人事異動となることが伝えられてきましたが、今回実際に株主総会開催に合わせて地方への異動が正式発表されたことで、同幹部は中央から遠ざけられ決定権への関与を失うと考えられるため、NTTドコモのiPhone導入の障壁がまたひとつ消えたとも捉えることができそうです。
しかしながら今回の株主総会ではiPhoneに関する発表や質問もなく閉幕していますし、この人事異動があったからといって、これまで難航していたApple社との交渉が、突如スムーズに行くとも思えません。
ただ、「iPhone 5」の販売台数に伸び悩み、中国大手のチャイナモバイルとの契約も確実視されているApple社。日本でも最大手のキャリアから販売することはApple社にも大きなメリットがあるのも事実です。
NTTドコモはツートップとして指定した機種に、販促費を集中し、販売台数を飛躍的に伸ばすことも可能であることを証明しており、販促や販売台数について細かく指示を出すApple社の要求条件を満たすことは、今なら十分可能でしょう。そのため、今が両社の交渉の分水嶺であると考えてよいのではないでしょうか。続報が待たれます。