タブレットと Ultrabook の間を行く、これまた微妙なものになりそうな……。
海外メディアが報じたところによると、インテルの組み込みシステム向けのマイクロプロセッサ Atom を搭載し、OS に Android を採用したノートパソコンが、200ドル程度という低価格でまもなく登場する予定だそうだ。
歴史を振り返る
過去にも Atom を搭載し Windows が動作したネットブックが流行したが、スマートフォンやタブレットの普及により、その市場は急激に縮小している。
また、プロセッサは Atom ではないものの、すでに日本の市場には LifeTouch NOTE という、QWERTYキーボード付きのAndroid端末が発売されたが、泣かず飛ばずの売れ行きだったことは記憶に新しい。
この取り組みは成功するのか?
製品の出来に不安を感じつつも、このような端末に興味を引かれてしまうのも、また男の性というものだ。すでに Atom プロセッサ上では Android を動作させている製品も市場に出回っている。日本では ASUS の FonePad が奇妙な製品コンセプトも相まって有名だろう。
LiteTouch NOTEに搭載されていた、Android のバージョンは 2.2 で、現在の4.x系列とは動きに雲泥の差がある。同様に、動作させるチップセット(およびプロセッサ)の進化も著しく、比べものにならないほど高速になっている。
もしも日本で発売されたら?
「もしも日本でも発売されたら?」を考えると、実は課題が多いことに気がつく。
そのもっともたるものは、日本語入力環境だろう。Androidで動作する日本語入力環境で使いやすいと言われているのが、ATOKだが、それはあくまでもスマートフォンやタブレットといった、キーボードのない(あるいは高速に入力のできない)環境での話で、通常のノートパソコンのようにガリガリと文章を入力すると、その変換精度に頭を抱えることになるだろう。
Android 自体は標準で多言語に対応しているため、ローカライズの心配はないが、やはりネックになるのが、日本語入力環境だろう。もしも、この問題が解決されたら、通常のノートパソコンよりも電池がもち、軽量なノートパソコンが市場に出回りはじめるのかもしれない。