オバマ政権は、米国の消費者が、全てのモバイル機器のSIMロックを解除して簡単に携帯キャリアを変更できるよう、FCC(連邦通信委員会)に要請しました。
以前、米議会図書館のデジタルミレニアム著作権法の改正により、キャリアの容認しないスマートフォンのSIMロック解除が、「公正利用(フェアユース)」の範囲外とされ、違法化されました。
これに対して10万人以上の反対署名が集まり、オバマ政権は代金支払い済みのモバイル端末についてSIMロック解除は合法との見解を表明。必要な法整備をサポートしていくと声明したのが、今年の3月。
そして昨日FCCに出された嘆願書では、国家電気通信事業局は、事業者の負担でSIMアンロックを許可された端末は、競争と消費者の選択肢を増加させると述べています。
オバマ大統領が署名を受けてSIMロック解除に関する見解を表明したとき、当時のFCC委員長ジュリウス・ジュリアス・ジェナ
また、NITAのローレンス・ストリッキング氏も、「アメリカ人は自身の端末を、手間なく好きなネットワークで使うことができるはずです」と声明し、政治家や権利擁護団体もこうした動きを賞賛しています。NITAは、法律上の欠陥や不備を指摘する、法科大学院や弁護士による非営利組織です。
消費者連合の上級政策顧問ジョージ・スロヴァー氏は、NITAの提案は消費者の権利をタブレットにも拡大する上で重要であると述べています。
スマートフォンだけでなくタブレットなどのあらゆるモバイル端末のSIMロック解除が認められるべきとの機運が高まる一方、現在この問題が直面しているのは、FCCのルール改定のみならず、著作権法の改正も必要であると考えられている点です。
米国消費者の選択肢は、しっかりと守られようとしています。米連邦議会での法改正の待たれるところです。
情報元:HUFFPOST