中国で若者に人気のスマホブランド、小米(Xiaomi)と栄耀(Honor)。価格帯も近いところにあるライバル同士ですが、最近、両ブランドの総裁が微博(Weibo・中国版Twitter)で直接応酬、ほかにも栄耀の副総裁が「小米は栄耀を貶めるネット工作をしている」と暴露、「仁義なき戦い」の様相を呈しています。天極網、中関村在線が伝えました。
天極網によれば、小米総裁の林斌が微博で栄耀を「小米が5カ月前に発表した小米6Xは、各方面で栄耀8Xに完勝している」とディスり、それに対して華為栄耀業務総裁(Honor事業部のトップ)の趙明は「栄耀8Xはビジュアルから使用体験まで、同業他社のフラッグシップモデルに挑戦する実力がある、どうぞ体験して比較してほしい」と応じたとのことです。
なお、栄耀総裁の趙明は媒体によるインタビューの際に、「我々は高難度の工芸設計と技術イノベーションを、栄耀8Xで体現してみせた。それに極限まで切り詰めた価格も加わり、一年以内に、栄耀8Xは1000元台の価格帯で競争相手がいなくなるかもしれない、栄耀8Xシリーズの相手は他メーカーのフラッグシップだ」と、暗に小米6Xを敵ではないと示していたそうです。
また、9月7日には栄耀の副総裁が、小米によるネット工作を暴露。なんと小米の運営経理(マネージャー)が栄耀8Xをディスる記事を書くよう指示するチャット画面と、前出の林斌による発言のスクリーンショットの写真を、微博につぶやいたのです。
つぶやきには、「我々は業界を驚かせるようないい製品を作るのに長けており、営業はあまりわからないが、他メーカーは幹部が直接出てきて、しかも職員も媒体群でディスる記事を書くよう手配している!道理で今日、突然こんなにも多くのダメ出しが出てきたわけだ。栄耀8Xが他メーカーに痛手を感じさせたようで、我慢できなくなった。私はとても嬉しい、申し訳ない」とあります。
こちらが、「工作員」が連絡を取り合っているチャット画面。既にアップされた「性能47%下降!」「小米が華為に反撃!」という記事のあとに、「夜に書く」「みんな書くのが早いね」といったコメントがついています。
栄耀の副総裁、ご丁寧に、一休さんのようなアイコンの人物のプロフィール画面までスクショを掲載。連海印、小米科技の運営経理とあります。
こちらも栄耀の副総裁がアップした、前出の小米総裁林斌による栄耀ディスのつぶやき。
栄耀に小米、ともに国際市場でも大きなシェアを占める大ブランドですが、その争いは製品だけでなく、インターネット上の「場外乱闘」の段階にまで進んでいるようです。ユーザーとしては、どちらもいい製品を出してくれれば文句はないのですが、個人的に、こういう戦いは嫌いではありません。あと、どちらかと言えば、華為栄耀の方が煽りスキルが高いように見えます。以上、中国スマホメーカーによる仁義なき戦いをお伝えしました。