米ドナルド・トランプ大統領が、Huawei製とZTE製機器を米国企業が使用することを禁止する国家緊急事態宣言を大統領令によって発動する可能性があると、複数の情報筋がロイター通信に語りました。
米国政府は、両社が中国政府の意向に従いスパイ行為を行う可能性があると懸念しています。
この大統領令は8ヶ月以上に渡って検討されてきたもので、2019年1月にも発令される可能性があるとしています。名指しこそしないものの、重大な国防上のリスクをもたらす外国通信メーカーからの機器購入禁止が含まれ、HuaweiやZTEなどが事実上対象となる見通し。
根拠法となるのは国際緊急経済権力法。同法には外交安全保障や経済に対する異例かつ重大な脅威に対して、大統領令が非常事態宣言を発布した後、輸出入禁止などの金融制裁によって脅威を除去することが定められています。
同様の検討がされていることは2018年5月にWall Street Journalが報じていましたが、実現していませんでした。それが年明けにも実現可能性があるということになります。
アメリカでは地方の通信事業者がHuaweiとZTEの機器を使用しており、米国における契約者10万人未満の中小通信事業者は25%がHuawei・ZTE製を使用しており、こうした事業者は機器使用中止や交換を余儀なくされるものと見られます。