Lenovo Japanは、6月25日、新製品発表会を開催。ラップトップPC「ThinkPad X1 Carbon(第7世代, 2019年モデル)」を日本市場に投入すると発表しました。販売価格は24万6000円(税別)より。発売日(注文開始日)は6月25日から。Lenovoオンラインショップで購入できます。
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(レノボ・ジャパン株式会社 デビット・ベネット代表取締役社長)
Windows 10 Proや第8世代Intelプロセッサを搭載。薄さ14.95mm、質量わずか約1.09kg(構成による)。13インチ相当の筐体サイズながら、狭額縁により14インチディスプレイを収めています。タッチ対応やWQHD解像度の選択も可能となっています。
粉塵、振動、高温、低温、海抜高度、水、湿気、太陽放射、カビなどの過酷な環境下で、12項目にわたるMIL規格テストに合格する高い耐久性を持ちます。
今回、天板がカーボン柄のモデルも登場。本物の炭素繊維の織物による高級感あるデザインを実現。半透明の表面塗装も新開発、カーボン柄を美しく見せつつ指紋もつきにくくビジネスユースにも適しているとしています。
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(左がカーボン天板モデル、右が通常のマットブラックモデル)
遠くから見るとそれほど違いがわかりにくいですが、近づくとカーボンの質感がわかります。
普段のアピールは大人しくさり気なく、使っている自分はよく見えてささやかな満足感を得られる、絶妙な按配。なかなか魅力的ですね。4Kモデルのみで選択可能となっています。
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(大和研究所第3先進ノートブック開発システムデザイン 高橋睦良氏)
モダンスタンバイ(Modern Standby)に対応。スリープ時のデータ同期・パーソナルアシストに対応、復帰時間も短縮化されています。
Modern Standbyによる消費電力増加に対処するため、Lenovo Smart Standbyにより、ユーザーが使う時間のみModern Standbyを有効化しているとのこと。この時間指定はユーザーが設定変更可能。
電源ボタンの位置は、従来位置から側面に変更されています。この設計意図について質問したところ、モダンスタンバイ対応によって電源ボタンを押す回数も相対的に減少、それが横に置いた理由の一つで、将来的には画面を閉じた状態でボイススタンバイ機能の実装も見据えて、とのこと。
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(筆者の使っている2018年モデル、電源ボタン位置)
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(2019年モデルでは側面に)
働き方改革によるテレワークの増加も進む昨今、PCの役割は個人のクリエイティビティだけではなく、オンライン会議や共同編集などコラボレーションのためにツールへと変化するといいます。
今回、ThinkPad X1 Carbonはマイクと音響といったオーディオ面を大幅強化。天板の上部にマイクを4つ備え、360度集音可能な設計とのこと。オンライン会議に適したX1シリーズになっています。
X1CとX1 Yoga、マイク超強化で360度集音する働き方改革オンライン会議バッチ来い仕様に #lenovo #thinkpad #thinkpadx1carbon #thinkpadx1yoga pic.twitter.com/Ah5rwtjKQS
— すまほん!! (@sm_hn) 2019年6月25日
なお、例えば自宅でテレワークをしており周りに子供がいるときなど、360度集音すると不都合な場面もいくつか想定されますが、こういった場合には設定ソフトLenovo Vantageを通じて、前面から集音するように設定が可能としています。
スピーカーはキーボード面にツイーター×2、背面部分にウーファー×2を搭載、Dolby Atmos対応により臨場感のある音響を実現。
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(ヒンジ横にツイーター)
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(底部)
新規開発の小型機版とASP接続技術を開発し小型化を実現。スピーカーはかなり大型化、大音量。従来はマザーボードやサーマルモジュール、バッテリーに押されて小さいものを搭載しがちでしたが、設計段階からスピーカーを大型ありきで設計したとのこと。スピーカー、LTE / Wi-Fiアンテナのベストバランスを追究したといいます。
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(部品がギッシリ)
「小型化薄型化と高音質化のため、パーツ配置は1mm単位での場所の取り合い」だったといいます。
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(大和研究所システム機構設計宮本旅人氏)
低音ユニット75%体積大型化。大会議室でもはっきり、ひずみのない音が出せるとします。さらにスピーカー部分には振動のラバーブッシュがあり、これで全体をフローティングさせながら、薄型筐体で低音を出しても筐体がびびらないよう振動工学をベースに設計したとのこと。ラバーブッシュのドットのひとつひとつもよく潰れて振動を吸収できるように工夫したとのこと。
実はラバーでフローティングさせて振動をアイソレーションするという設計は、水天宮の免震構造から着想を得ているとのこと。水天宮はラバーブッシュで神社がまるごと浮いているような構造となっています。
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(水天宮)
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(画像出典:竹中工務店)
次世代のぞき見防止ソリューションThinkPad Privacy Guardは、物理的フィルターなしで視野角を狭く出来ます。F12キーワンタッチで呼び出し。
次世代のぞき見防止ソリューションThinkPad Privacy Guard pic.twitter.com/b3koxjck1Y
— すまほん!! (@sm_hn) 2019年6月25日
これまでのラップトップPCでは、しばしばオフィスなどでセキュリティ重視で運用する上で、インカメラを物理的にテープなどで防ぐといった手が使われてきましたが、そんなことをせずともインカメラを物理的に塞ぐことができるのがThinkShutterです。昨年モデルではカメラレンズに指が触れることがありましたが、カメラに触れずに開閉可能なように進化。さらにIRカメラモデルにもThinkShutterを搭載可能になったともこと。
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(実際に開閉してみたところ、昨年モデルより圧倒的にスムーズに開閉が可能になっていた)
スペックは以下の通り。
OS | Windows 10 Pro 64bit(日本語版) |
---|---|
プロセッサ | 第8世代 Intel Core i7 / i5 |
メモリ | 最大 16 GB |
ストレージ | 最大2TB SSD |
ディスプレイ | 14.0インチ HDR 4K IPS液晶(3840×2160) (天板カーボン状)/ WQHD IPS液晶(2560×1440ドット) / FHD IPS液晶(1920×1080ドット) |
インターフェイス | USB Type-C 3.1 Gen2×2、USB 3.1 Gen1×2、HDMI、 マイクロフォン/ヘッドフォン・コンボ・ジャック、 イーサネット拡張コネクター2 |
インカメラ | HD 720p ThinkShutter, (IRカメラ選択可) |
バッテリー | 最大19時間 |
寸法 | 約323×217×14.95mm, 1.09kgから |
その他 | SIMフリー, nanoSIM インテル Dual band Wireless-AC 8265 ac/a/b/g/n |
ThinkPad X1 Yoga最新モデルや発表会の様子などについては別途お伝えします。
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