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独立5周年、VAIO大復活!新PCと初の自社ロボットも登場

 VAIO株式会社は、ステークホルダーを集めたVAIO 5周年レセプションパーティーを開催。事業説明や新製品発表を行いました。(動画でのダイジェストと総評はこちら

VAIO 5周年

過去最高益、海外市場再出発のVAIO株式会社

(VAIO株式会社 吉田秀俊代表取締役社長)

 VAIO吉田社長が登壇。VAIOが独立してスタート、PC事業から脱皮する「自由だ、変えよう」を掲げて5年。今では工場は明るく稼働し、ロボット事業など、PC以外も作れるように。社員とユーザー、ステークホルダーみんなが信じてくれたおかげであるといいます。

 かつてはBtoCの会社だったが、現在は法人向けPC比率が7割に。政府が推進する働き方改革にマッチしたモバイルPCも追い風に。BtoCも元気に。付加価値を生む製品でグローバル市場で再出発、世界18地域で販売中とのこと。2018年度の営業利益は昨年比4割増見込みとしています。

メインマシンの最小形、VAIO SX12

 林薫取締役執行役員が登壇。20年以上前モバイルPCの未来を現在と同じように実現していたバイオ505に始まり、薄型モバイルの開拓者505 Extremeなど、VAIOはノートPCの歴史を築いており、VAIOの始めた13インチワイド液晶は今やノートPCの主流になっているとします。

(VAIO株式会社 林薫取締役執行役員)

 ビジネスパーソンがオフィス以外で働くようになる昨今、今の13インチのモバイルPCははたして最適解と言えるのか?次の時代のスタンダードとなる「メインマシンの最小形」をコンセプトとする新機種「VAIO SX12」を投入すると発表しました。

 企画の黒崎氏が登壇。メインマシンの最小形を考える上で、ベースとなったのは、サブノートというカテゴリ。サブノートは、505から最新のVAIO S11まで連綿と続く10~11インチのモバイルPC。

(VAIO株式会社 PC事業企画課 黒崎大輔課長)

 モバイラーの先駆者に愛されてきたフォームファクタですが、キーボードサイズと画面サイズの問題から、メインストリームのユーザーには広がっていませんでした。法人向けにおいても、画面が小さいと選びにくい実情があったとのこと。

 そうした問題を一挙に解決したVAIO SX12。ギリギリ端までキーを配置することで、キーサイズは16.95mmから19mmへと拡大。サブノートながらもフルサイズキーボードを搭載します。

 画面は12.5型。左右ベゼル12.24mmから、4.97mmへとベゼルレス化。筐体サイズをほとんど変えず、画面サイズとキーボードを大型化しており、最近のスマホのような進化を遂げたモデルと言えそうです。

(左がVAIO SX12、右がVAIO S11)

 VAIO SX12の他の製品特徴はこちらの記事も。

 働く女性・母親向けの雑誌「Domani」のモデルにしてビジュアルエディターの望月芹名氏が、先行提供されていたVAIO SX12の使用感を披露。

(Domani 望月芹名ビジュアルエディター)

 やはり最も気に入ったのが、SIMカードを挿入できる点。これまではWi-Fiのあるカフェを探している間に貴重なスキマ時間を空費してしまい作業できない場合もあったといいます。夫や娘と公園に行った際には、娘が寝ている時間に、さっとモバイルネットワークに繋いで急ぎの仕事をすることができて便利だったとのこと。どこでも使える上に、電池駆動時間が長いことも高く評価していました。

 新たに「勝色特別仕様」が登場。こちらは5周年記念の数量限定で、VAIO SX12だけではなくVAIO SX14でも選択可能。

 なお、VAIO SX12に「ALL BLACK EDITION」も用意。製品の詳細スペック確認や購入は、VAIO STOREまたはソニーオンラインストアにて。

EMS事業、初の自社「ロボット」も

 AIBOの製造で培ったロボット技術を活かして展開している、VAIO株式会社のEMS(受託製造サービス)事業。様々なロボットやIoT製品を作ってきています。

 フュートレック、HOYA、エクスウェア、東芝デベロップメントエンジニアリングなどとアライアンス連携で構築したロボット汎用プラットフォーム。これはロボットのハードウェア、音声認識、スマホアプリ、クラウド、課金システム、ロボットの更新システム、故障修理などをオールインワンで提供。これを用いれば幅広い企業がロボットビジネスを開始できるといいます。

 ノイズリダクションを駆使して音を認識、対話文生成し、音声合成して返事をする、ロボット制御に最適な「VAIOロボットOSフレームワーク」も開発。

 これらを適用した、ロボット汎用プラットフォームの新しいハードウェア「Simple」と「Mini」が登場。

 この「Simple」を組み込んだ初の自社コミュニケーションロボット「おはなしコウペンちゃん(仮)」を発表。

(VAIO株式会社 NB事業部NB設計部児嶋信二部長)

 コウテイペンギンをモチーフとし、あらゆることを肯定してくれるキャラクター性が人気の「コウペンちゃん」を商品化とのこと。

 えらい、えらい!と褒めまくってくれ、疲れた現代人の心のを癒やすロボットになっています。発売は2019年内。

大復活遂げたVAIO、伝説のモデル復活にも期待

 ソニーがPCから撤退、PC事業をVAIOごと売却した時は、本当にどうするんだと誰もが心配しましたが、あれから5年、今や昨年比4割増の大幅増益で過去最高益を記録するほどの劇的な復活を遂げたVAIO株式会社。EMS事業も好調で自社ロボットを投入できるまでに成長しました。

 そして肝心の製品。独立直後は「VAIO Z Canvas」のような尖ったモデルもありましたが、一方で「化粧箱が2万円のELUGA U2」こと初代VAIO Phoneのような、VAIOの名前を愚弄する黒歴史製品も。それから長らくピンと来る製品があまり出ていませんでした。

 ところが昨年末に登場した、2in1ノートPCの欠点を独自開発スタビライザーヒンジで克服した「VAIO A12」の登場で、久々に筆者は「おっ?」と思いました。

 「このサイズにフルインターフェイスを詰め込むのかよ」というVAIO S11を概ね踏襲しつつ今回登場したVAIO SX12は、キーボードをギリギリまで敷き詰めながらも「それでもフルインターフェイスを詰め込むのかよ!」という、またしても衝撃。開発者の執念の賜物でしょう。

 実際に触ったところ、ディスプレイはアンチグレアながらも見やすく広視野角で、打鍵感も良好。

 ちょうど自分も愛用していたソニー時代のVAIO Pro 11のような見た目をしており、これが画面とキーボードだけ大型化したということで、ちょっと不思議な感覚に陥りました。

2014-07-01 15.40.59

(参考:ソニー時代のVAIO Pro 11、筆者も当時愛用)

 法人向けを軸としながら、着実に利益を上げる体制を築き上げ、海外市場再拡大も図り、面白い製品が出てきたVAIO。かつてのVAIOといえばわらじ型のP(C1)、超小型U、究極のZなど、尖ったモデルが印象深いですが、それらの血を受け継ぐようなモデルの登場にも期待したいですね。

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