Samsungは、同社のフラッグシップSoCである「Exynos 2200」を発表しました。GPUには同時発表のAMDとの協業で制作されたXclipse 920 を搭載しています。
Exynos 2200は4nmプロセスで製造されており、CPUの構成は他社Armv9採用のフラッグシップSoCであるDimensity 9000とSnapdragon 8 Gen 1と全く同様のCortex-X2×1、Cortex-A710×3、Cortex-A510×4という構成です。
Snapdragon 8 Gen 1とDimensity 9000はいずれもAnTuTuベンチマークv9のスコアが100万点を突破、熱問題はさておき新時代の幕開けを期待できるスペックに仕上がっているだけに、Exynos 2200も期待が持てます。ただしExynos 2200のCPUの各コアのクロックはまだ明らかにされていません。
またAI関連の処理を行うNPUもアップグレードされており、以前のバージョンに比べて2倍の性能を実現していると謳います。また以前に比べて電力効率は高くなっており、今回から16ビット浮動小数点もサポート。ディスプレイはWQUXGAにてリフレッシュレート144Hzに、4Kにて120Hzで最大で対応し、HDR10+をサポート。
Exynos 2200の大きな特徴といえるのが今回初登場、独自GPUの「Xclipse 920」。Samsungによると、ExynosからとったXと日食という意味のEclipseの造語で、モバイルゲームの古い時代に終止符を打つという意味をこめているとのこと。
#PlaytimeIsOver. Introducing the next #Exynos2200 with the new Xclipse GPU born from @AMD RDNA 2. https://t.co/MKBNn7xzHP pic.twitter.com/xMbdAmvQ5F
— Samsung Exynos (@SamsungExynos) January 18, 2022
このXclipseはPS5やXbox Series S/Xにも用いられているAMDのRDNA 2アーキテクチャを採用。モバイル向けで世界初めてとなる光の跳ね返りを計算するレイトレーシングや品質に影響を与えない範囲の描写を抑えるVRS(可変レートシェーディング)といったグラフィック機能に対応しています。そのほかにも全体的なパフォーマンスや効率を向上させるAMIGO(マルチIPガバナー)など様々な技術が採用されているようです。
Exynos 2200の内蔵画像信号プロセッサ(ISP)は、最大7つのイメージセンサーが接続でき、4つの同時動作も可能。また最大2億画素のセンサーをサポート、30fpsでの撮影では1億800万画素単眼、もしくは6400万画素+3600万画素での同時撮影に最大で対応しています。Samsungは昨年2億画素のスマホ向けイメージセンサーを発表しており、今後のGalaxyのフラッグシップシリーズで2億画素カメラが採用される可能性もありそうです。なおSnapdragon 8 Gen 1も2億画素センサーに対応。
そのほかの観点から、5GはSub6およびミリ波に両対応、4Gと5Gを同時に使用するモードを利用すると通信速度は最大10Gbpsが可能とのこと。
Exynos 2200は現在大量生産中としており、Samsungの次期フラッグシップであるGalaxy S22シリーズに一部の地域で搭載されると噂されていますが、現時点での公式声明はありません。筆者としては、このExynos 2200の持つであろう高いグラフィック性能を発熱しにくく操作のしやすいタブレットに乗せてほしいところです。今後の動きに注目したいです。
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