改造によって、世界初となるUSB Type-C端子を搭載したiPhone Xや、Lightning端子を搭載したGalxay A51を誕生させたことで知られる、スイスのエンジニアKen Pillonel氏。
今度はUSB Type-C端子を搭載したAirPodsを開発したようです。
Ken Pillonel氏の今回の動画は、Appleサポートに電話をする場面から始まります。同氏は、「初代AirPodsのケースが使えなくなった」として修理できるかを尋ねますが、Appleサポートは、バッテリーや端子の交換はかなり費用がかかり、通常はケース自体を交換する方が安くなるとして、AppleサポートはAirPodsの修理を断ります。
そこで、Ken Pillonel氏は、AirPods充電ケースの構造を隅々まで調査。結果、AirPodsのケースを壊さずに修理するのは困難であるという結論に至りました。
初代AirPodsが発売からかなり時間が経ち、多くの初代AirPodsバッテリーの劣化が予想される中、修理方法が用意されていないことを、ユーザーにも環境にも優しくないと問題視。
同氏は、この問題を解決すべく、AirPodsを修理するのに最適な分解方法を編み出し、3Dプリンターで印刷できるケースの3Dデータを自ら作成した上、オープンソースとして無償公開しました。バッテリーは、AliExpress等で簡単に購入できるため、これらを使用することで、ユーザーは簡単にAirPodsのバッテリー交換を行うことができるようになりました。
ただ、ここで終わらないのがKen Pillonel氏。修理の際、AirPodsのLightningポートだけはどこでも購入できず、修理前のものをそのまま利用する必要がある点に着目し、これをUSB Type-C端子に換装するための研究を開始。
AirPodsに搭載されているLightning端子の回路を詳しく調査し、USB Type-C端子とAirPods充電ケースを接続するための部品や固定用のフレームを自身で再設計。最終的に、USB Type-C端子搭載AirPods充電ケースを開発することに成功しています。
USB Type-C端子搭載iPhone Xは、オークションに出品され、約980万円で落札されていましたが、今回のAirPodsにおいては、USB Type-C端子に換装するための部品を発売する可能性があるとのこと。
もしこれが実現すれば、技術を持つユーザーが手頃な価格でAirPodsをUSB Type-C端子に変えることが可能となり、USB Type-C端子を好むユーザーにとっては非常に嬉しいニュースとなります。
Ken Pillonel氏のこういった発想や実現できる技術力は、非常に面白くかつ素晴らしく、今後どんなことをしてくれるのかにも期待が高まります。個人的には、需要は全くありませんが、Apple Pencli(第1世代)の端子をUSB Type-Cに換装してほしいです。