2022年10月に華々しく登場した、メタ社のハイエンドVRヘッドセットMeta Quest Pro。今後数年間、同社のフラグシップ機になるのかと思いきや、先日信じられない情報が浮上しました。メタ社が同デバイスの生産停止を決定したというのです。
情報を報じた米メディアThe Informationなどによると、メタ社はQuest Pro用部品の新規注文を行っておらず、現在の在庫が付き次第、デバイスの生産を終える計画とのこと。
The Informationは、この情報をQuest Proプロジェクトを直接知る2人の情報源から得たと説明。レビュー評価の低さと売り上げ低調が生産中止に繋がったそうです。
発売前Meta Quest Proは、トラッキング範囲が超広いカメラ内蔵コントローラーや、カラーパススルー(周辺確認やMRモードを使う機能)の実装、アイトラッキング対応などで注目を集めました。
しかしリリース後は、肝心のパススルーの画質の低さや、ソフト周りの不安定さ、あまりにも高額な価格設定(国内価格22万6800円)などで批判が続出。
一部ユーザーは、おでこと後頭部だけでデバイスを支える、頭頂部ストラップを使わない設計のせいで長時間着用すると頭が痛くなるといった問題も指摘したのも記憶に新しいところ。
ちなみに価格については、後に約15万円に値下げしましたが、低い評価を覆すまでには至らなかった形ですね。VRで遊ぶ分には、結構良いデバイスなのですが……。
メタ社のCTO、 Andrew Bosworth氏は2023年3月、Quest Proをマーケットで長期的に展開する展望を語っていました。今回の報道が事実ならば、約数か月の間に計画を大きく転換したことになります。
7月24日現在、メタ社はQuest Pro生産終了に関連するコメントを発表していません。噂は真実なのか否か、同社の動向に要注目です。