韓国メディア「中央日報」は11月8日、サムスン、Google、Qualcommの3社によるXR分野での連携が2024年末より本格的に動き出すと報じました。
同紙は業界関係者の話として、サムスン電子のMX事業部がXRデバイス(プロジェクト名「無限」)の生産を2024年12月から開始することを決めたと報道。初回生産数は3万台で、同紙はサムスンの初代「Galaxy Fold」(初回生産数2〜3万台)を引き合いに出しつつ、消費者の反応や市場動向を見極めるため生産数をあえて絞っていると予測しています。
サムスンのXR事業に関しては、2月にGoogleおよびQualcommと連携することを発表済み。前述の生産開始時期から推測すると、早ければ2025年春にはサムスン・Google・Qualcommの3社連合によるXRデバイスが市場に姿を現すと考えてよさそうです。
ただし、XR市場攻略は3社連合にとって、決して容易なものではありません。市場を製品の価格帯で二分した場合、高価格帯では2024年発売の「Apple Vision Pro」が一定のシェアを獲得済みとみられる一方、低価格帯では発売から約1年半経過した「Meta Quest 3」が値下げしやすくなっている頃。競合製品との差をはっきり出すことができなければ、3社連合はあっという間に市場から追い出されてしまうでしょう。
中央日報の記事でも触れていますが、XR分野での成功には、デバイスの性能にくわえコンテンツも重要な要素。発売までにどれだけ魅力的なコンテンツを用意できるかが、サムスン・Google・Qualcomm連合の運命を左右すると言えそうです。