
VITUREは、XRグラスの新ラインナップにおける最上位モデル「Luma Ultra」を発表し、国内販売を開始しました。本機は同社の前年度の上位モデル「VITURE Pro」の後継機であり、新たに搭載されたカメラによる空間コンピューティング機能と、さらなる高輝度化が特徴です。
Luma Ultraにおける最大かつ最も重要な進化点は、本体へのカメラ搭載による6DoF(6自由度)トラッキングへの対応です。RGBカメラとデュアル深度カメラによるトリプルカメラ構成を採用しており、VITURE Proまでの「3DoF(頭の回転のみ検知)」とは異なり、空間内での移動や距離感を反映した表示が可能になりました。
これにより、ユーザーは空間上に固定された画面に対して近づいたり、回り込んだりできます。さらに、カメラが手の動きを認識するハンドジェスチャー操作にも対応しており、コントローラーなどの外部デバイスを使わずに直感的な操作が行えます。先代の「VITURE Pro」が映像視聴に特化していたのに対し、Luma UltraはApple Vision Proのような「空間コンピューティング」体験を、メガネ型デバイスで実現することを目指している様子がうかがえます。

ディスプレイ性能においては、輝度がVITURE Proの1000ニト相当から、最大1500ニトへと大幅に強化。この輝度向上により、明るい環境下での視認性がさらに高まっているとのこと。
競合製品である「XREAL One Pro」と比較すると、Luma Ultraの視野角(FOV)は52度です。これはXREAL One Pro(57度)よりはやや狭いものの、独自の度数調整機能を維持している点で差別化。Luma Ultraは最大マイナス4.0Dまでの補正に対応しており、視力が低いユーザーでも裸眼で利用できる場合が多いと思われます。

用途による棲み分けとしては、手軽な映像視聴や携帯性を重視する場合は下位モデルの「VITURE Luma」などが適していますが、空間に画面を固定して作業を行ったり、MR的なコンテンツを楽しんだりする場合は、6DoFに対応したLuma Ultraです。
価格は8万9880円で、公式サイトやAmazonなどで販売されています。重量は約83gと、カメラを搭載しながらも軽量に抑えられており、長時間のMR体験でも負担は少なそうです。

Luma Ultraの特徴的な仕様を以下の通りです。
| VITURE Luma Ultra | |
|---|---|
| トラッキング | 6DoF対応(RGBカメラ+デュアル深度カメラ、PC/VITURE Proネックバンド連携時) |
| 操作インターフェース | ハンドジェスチャー操作対応 |
| ディスプレイ | 最大1200p表示、SonyマイクロOLED採用 |
| 視野角(FOV) | 52度 |
| 最大輝度 | 1500ニト |
| 視度調整 | 最大−4.0Dまでの近視調整機構 |
| 重量 | 約83g |
| 国内想定価格 | 8万9880円 |


















