米Immersedは11月14日(現地時間)、XRデバイス「Visor 4K」の最新版を発表しました。これまで通りPCと接続する機能は維持しつつ、単独でも動作可能な設計に変更されています。
Visor 4Kは主に仕事で利用するために設計されたXRデバイス。箱形のヘッドセットタイプではなく、メガネに近いバイザー型の構造を採用しています。
本体はユーザーの顔のスキャンデータを基に、パーツをカスタマイズした物を提供。バイザー型のためメガネとの併用は難しいものの、専用の度付きレンズもオプションとして用意されています。
本体重量は具体的な数値こそ未発表ながら、スマートフォンより軽量とのこと。実機が出てくるまでは何とも言えませんが、今のところ「本体が重すぎて長時間使えない」ということはなさそうです。
ディスプレイは片目あたり4K解像度のマイクロOLEDを搭載。バイザー内に最大5つの仮想スクリーンを展開でき、ユーザー側で各ウィンドウのサイズを調整することも可能です。
周囲の景色を表示するパススルー機能もあり、バイザー越しに目の前のテーブルにあるPCを操作しつつ、仮想スクリーン上に表示した資料を読むといった使い方にも対応。普段、複数のディスプレイを使って作業している方は、こちらに置き換えることで作業環境をよりコンパクトにまとめられるでしょう。
操作は視線や手の動き(ジェスチャー)および音声認識に対応。本体に必要なセンサーが内蔵されているため、別途コントローラーを使う必要はありません。できることに関しては、アップルが2024年に発売を予定している「Apple Vision Pro」に近いイメージです。
PCとの接続は無線と有線を選べますが、高画質、低遅延を求める場合は有線接続が有利。PC側の対応OSはWindows、macOS、Linuxです。
本製品はブラウザを内蔵しているため、PCに繋がない単独使用でもネット上のコンテンツを楽しむことができます。専用のアプリストアはありませんが、PC経由でアプリをインストールできる仕組みも用意されており、今後の展開次第では、できることがさらに増える可能性もあるでしょう。
無線接続や単体利用時のバッテリー動作時間は、標準バッテリーでは約30分とかなり短め。有線接続を使わない場合、拡張バッテリーに交換して動作時間を最大2時間または4時間に延長するのが現実的です。
本製品は2024年の出荷予定。すでに予約が始まっており、11月20日現在の価格は749.99ドル(約11万2000円)からとなっています。同社はブラックフライデー後に予約価格を200ドル(約3万円)値上げすると告知済みのため、気になる方は検討を加速させた方がよさそうです。
Visor’s now STANDALONE (no laptop required), similar to the Apple Vision Pro, but a *fourth* of the price.
Visor 4K price increases $749 -> $949 after Black Friday.
Native Web Browser: No laptop is required.
Portable Home Theater Experience: Bring your big screen everywhere. pic.twitter.com/POoEYIPCYX
— Visor (@VisorXR) November 14, 2023
Immersed Visor 4K | ||
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対応OS | Windows / macOS / Linux | |
ディスプレイ | マイクロOLED(解像度:片目あたり4K) | |
接続方法 | Wi-Fi / Bluetooth / 有線 | |
バッテリー持続時間 | 標準バッテリー:約30分 拡張バッテリー:最大2時間または4時間 |
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仮想スクリーン展開数 | 最大5個 | |
単体使用 | 対応 | |
操作方法 | 視線 / 手指ジェスチャー / 音声認識 | |
メガネ対応 | 不可(専用度付きレンズのオプションあり) |