ウクライナ空軍が、XR企業Varjo社のXRデバイス「Varjo XR-3」を使用していることが判明しました。同デバイスは、戦闘機F-16のVR訓練シミュレーター機材の一部です。
Varjo社は、2016年に設立された会社で人間の目と同等の解像度を持つVR・XR製品の開発で有名。2023年末には最新XRデバイス「Varjo XR-4」をお披露目しています。
ウクライナは8月より、デンマークやオランダなどからF-16を援助として受領しており、その訓練にシミュレーターを活用しています。シミュレーターの導入以前は、アメリカまで行って飛行訓練をする必要があったのですが、今はウクライナ内でも(ある程度の)トレーニングが可能になった形です。
VR訓練シミュレーターは、Varjo社とフライト・シミュレーターの開発を手掛けるDogfight Bossが共同開発しました。
「Varjo XR-3」を装着した状態で、F-16のレプリカコックピットに着座してプレイする仕組み。紹介映像を見る限り、結構リアルな雰囲気です。
肝心の評判はというと結構好評らしく、Dogfight Bossは自社のLinkedIn上で、ウクライナ空軍に対して合計8台のシミュレーターを納品することを告知しています。
VRを使う飛行シミュレーターは米軍なども活用していますが、今回ウクライナが使ったことである意味、「実戦」に近い環境での成果が確認されたと言えます。F-16は世界各国の空軍が運用しているので、今後、同様のシミュレーターを使う国が増えるかもしれませんね。