KDDIは2025年2月から、JAXAの宇宙戦略基金が実施する「月-地球間通信システム開発・実証」の委託事業で、月-地球間および月面での大容量通信の実現可能性調査を開始すると発表しました。
この取り組みには、京セラ、NECスペーステクノロジー、アークエッジ・スペース、日本電気、三菱電機、KDDI総合研究所が連携機関として参画するとのことです。KDDIは代表機関として事業を取りまとめていくとしています。
本事業は、NASAやJAXAなどが推進する「アルテミス計画」に向けた通信インフラ整備の一環として実施されるもの。アルテミス計画では2020年代後半の有人月面着陸を目指しており、月面探査活動に必要な大容量通信環境の構築が求められているそうです。
KDDIはこれまでも、2022年からJAXAと共に月-地球間の超長距離通信システムのアーキテクチャ検討を実施。2024年にはGITAI USA Inc.とロボットによる月面基地局アンテナ設置の実証も行ってきましたが、今回の実現可能性調査では、X帯およびKa帯を活用した地上局の基本設計や、月面電波伝搬シミュレーションによる通信エリアの設計、月環境で使用可能な通信機器の要件抽出などを1年かけて検討していくそうです。
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