
KTCより、27インチゲーミングモニターの「H27E6S」を提供してもらったので、レビューしていきます。27インチ、WQHD、240Hz、IPS液晶。ゲーミングモニターに必要な要素を一通り揃え、価格はセール時には2万円台後半も。早速見ていきましょう。
開封・付属品
外箱はごく普通のモニター。正面左下にデカデカと映える「GAMING MONITOR」の文字さえ見なければ、オフィス向けモニターと勘違いしそうなくらい地味です。GAMINGの主張が強いので無理ですが。

KTCの製品はたまに怪しい日本語があるのが、一周回って気に入っているポイント。今回は伝票の製品色がひらがなで「はいはくしょく」と書かれています。灰白色、つまりグレーホワイトのことでしょう。H27E6Sはこの色しかないので、わざわざ書く意味があるのかは不明です。

付属品は、説明書、カラーキャリブレーションレポート、DisplayPortケーブル、電源ケーブルとACアダプター、モニタースタンドの土台とポールです。キャリブレーションレポートには、ガンマ2.2、色温度6500K、色差ΔE 2未満などの実測値が記載されていました。
組み立て・外観
モニタースタンドの組み立ては非常に簡単です。ポールに手で回せるネジが付いており、締めて取っ手を倒すだけで土台と固定できます。モニター本体も、上のツメに引っ掛けてから下を押し込むとカチッとはまります。
下部のツメにはトリガーのようなロック機構が付いており、しっかり固定される仕組み。ねじ止め一切不要のツールレス構造でセットアップは非常に簡単。ここはとても有り難いところ。

外観の印象は、率直に言えば価格相応。下部のベゼルが少し太めで、中央にトンボのようなKTCのロゴが鎮座しています。個人的にこのロゴデザインはあまり好みではありませんが、それを言うと元も子もありませんね。
ネジが露出している部分があったり、樹脂パーツの質感もそれなりだったりと、高級感を求めるモニターではないでしょう。とはいえ、モニターの役割はあくまで映像を映し出すこと。外枠をまじまじと眺めることではありません。

ACアダプターは特筆すべき事項もない、モニターとして一般的なサイズ。ケーブルが気持ち太めで、取り回しが多少悪いのは難点。

一つビックリしたのは、パネルの四隅に使途不明なマークがあったこと。パネルと液晶の間に異物が入っているのかとびっくりしましたが、よく見てみると表示部分には掛かっておらず、また十字マークであるために意図的に仕組んでいるものであると推察します。というかこの写真を見て気づきましたが、パネル部分と外のフチ、角丸が一致していませんね……。これもまた製造上の都合かコストの都合でしょう。

使用感
スペックを整理しておきます。H27E6Sは27インチのWQHD(2560×1440)解像度のモニター。27インチWQHDは一般的な24インチFHDより画素密度がいくらか高く、拡大率の設定次第では作業領域と精細さを両立できます。
リフレッシュレートは240Hz、最大275Hzのオーバークロックにも対応します。パネルはIPS液晶、色域はsRGB 100%、DCI-P3 95%をカバー。HDR400対応で、スピーカーも内蔵しています。
映像入力はHDMI×2、DisplayPort×2。USBポートも1基ありますが、これはファームウェアアップデート専用となっており、ハブ機能はありません。

スタンドは昇降・ピボット・スイベル・チルトのすべてに対応しており、VESAマウントも可能です。求められる機能は十分カバーしているバランスの良い構成です。
電源を入れてまず感じたのは、映像は良い意味で「普通」だということ。IPS液晶らしく発色は素直で、横から見ても色が破綻しません。強いて気になった点を挙げると、上から覗き込んだ際に画面下部がやや黒く沈む程度。普通に正面から使う分にはまったく問題ありません。

240Hzのリフレッシュレートは、やはり体感で違いがわかります。普段あまりゲームをする時間が取れていないのですが、久しぶりにFPSを立ち上げてみたところ、マウスの動きに画面が吸い付くように追従してくる滑らかさに驚きました。この価格帯で240Hzの恩恵をしっかり受けられるのは素直にすごいと思います。
設定画面(OSD)は背面のジョイスティックで操作します。画面中央に大きめのメニューが表示され、上下左右で項目を選択する方式。縦にボタンが並ぶ旧来のタイプに比べて直感的で使いやすいです。デフォルトの言語が英語で、言語選択に行きつくまでが大変!なんてこともよくありますが、今回のモデルは開封時から日本語。親切で良いですね。

ただ、ジョイスティックの押し込みが「戻る」で、「右に倒す」のが決定という操作体系にはなかなか慣れませんでした。何度か設定を保存しないままメニューを閉じてしまい、地味にストレスを感じます。またローカライズも一般的中華メーカーにありがちなクオリティ。
スタンドについても一点。チルト・スイベルは問題ないのですが、ピボット(縦回転)を行うための昇降レベルがやや物足りません。一番上まで上げてもあまり高さが出ないため、縦画面にした際の自由度が限られます。縦画面から元に戻す際も、高さ不足によって一度手前にチルトしてから回す必要があり、頻繁にピボットを使いたい人には向いていないかもしれません。

画面を回転させたうえで、一番上まで伸ばした場合の高さ。ほとんど余裕がない
総評
KTC H27E6Sは、27インチ・WQHD・240Hz・IPSという仕様を最安2万円台で実現したモニターです。外観の質感やピボットの使い勝手など、細かい部分で価格なりの妥協は見られますが、肝心の映像品質とリフレッシュレートには不満がありません。
高リフレッシュレートのゲーミングモニターが欲しいけれど、有機ELや高級IPSモニターに手を出すほどの予算はない……という人にとっては、堅実な選択肢になるのではないでしょうか。突出した個性はないものの、この価格でここまでまとまっているなら、十分にアリだと思います。
KTC H27E6Sは楽天市場やAmazon等各種ECサイトにて販売中。執筆時現在、楽天市場にて2万7980円にて販売中。楽天市場では親ブランドである「FPD」の販売店、「FPDVision 楽天市場店」にて取り扱われています。


























