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500gの有機ELタブレット!Acer新Iconiaシリーズ発表

 Acerは、2025年9月に開催された国際家電見本市IFA 2025において、Androidタブレット「Iconia」シリーズの新製品を4機種発表しました。今回登場したのは、携帯性や表示品質を重視した「Xシリーズ」と、据え置き運用を前提とした大画面の「Aシリーズ」で、それぞれ2モデルずつの構成となっております。

 Xシリーズには12.6インチの「Iconia X12」と14インチの「Iconia X14」が、Aシリーズには14インチの「Iconia A14」と16インチの「Iconia A16」がラインナップされています。

 北米市場における価格は、X12が約320ドル(約4万8000円)、X14が約350ドル(約5万2000円)、A14が約300ドル(約4万5000円)、A16が約340ドル(約5万500円)。発売時期は、X12・X14・A14の3機種が2025年11月、A16のみ2026年1月の発売予定。欧州やオーストラリア市場向けにも同様の価格帯とスケジュールで展開される見込みですが、日本市場向けの展開については、現時点では公式な発表が行われておりません。

 まず、シリーズ中で最も軽量なIconia X12は、12.6型WQXGA(2560×1600ドット)のAMOLEDディスプレイを搭載し、厚さ6.5ミリ、重量500グラムという携帯性に優れた筐体が特徴です。

 SoCには6nmプロセスで製造された「MediaTek Helio G99」を採用し、8000mAhのバッテリーを搭載。通信規格はWi-Fi 5とBluetooth 5.2に対応し、カメラはリアが13メガピクセル、フロントが5メガピクセルという構成。

 後述しますが、今回の「Iconia」シリーズ4製品の中で、「MediaTek Helio G99」を搭載している機種はX12のみとなります。

 音響面ではクアッドスピーカーを搭載し、ストレージは最大1TBのmicroSDカードに対応。また、スタイラスペンや着脱式キーボードもオプションで用意されており、動画視聴や学習用途、ノート作成などに適したバランスの良いモデルとなっているといえます。

 続いて、Iconia X14は14型のフルHD(1920×1200ドット)OLEDディスプレイを採用し、背面にはキックスタンドを一体化させた大型の据え置きスタイルのデザインを採っています。

 SoCには、中国Allwinner社製のA733を搭載しており、AI処理を担うNPU(ニューラル・プロセッシング・ユニット)も内蔵しています。最大8GBのLPDDR5メモリと256GBのUFS 3.1ストレージを備え、さらにmicroSDカードの拡張にも対応しています。

 バッテリーはX12と同様に8000mAhですが、駆動時間は最大10時間にとどまっており、これはプロセッサの電力効率や画面サイズ、システム最適化の違いなど複合的な要因によるものと考えられます。通信規格はWi-Fi 6(802.11ax)およびBluetooth 5.4対応。 

 このモデルには、複数のAI機能が搭載されている点も特徴です。ジェスチャーや姿勢を認識する「AI Smart Sensing」、動画をリアルタイムで高解像度化する「AI Super Resolution」、笑顔や手の合図でシャッターを切る「Smile Camera」などがあります。

 

 Iconia A14とA16は、それぞれ14型および16型のIPSディスプレイを搭載した大画面モデルです。

 いずれもSoCにはX14と同じAllwinner A733を採用し、最大8GBのメモリと256GBのUFS 3.1ストレージ、クアッドスピーカー、キックスタンド、AI機能といった構成を共通して備えています。

 重量はA14が約910グラム、A16は約980グラムに達しており、これらのモデルは、いずれも携帯性よりは据え置きでの使用に適した設計です。PCのサブディスプレイや家族で共有するスマートディスプレイといった利用シーンを想定して開発されており、持ち運びには向きません。

 通信はWi-Fi 6とBluetooth 5.4に対応し、バッテリー容量は他機種と同じく8000mAh、駆動時間も最大10時間とされています。

 4機種を比較すると、X12はAMOLEDディスプレイと軽量設計、長時間バッテリー駆動を兼ね備え、モバイル用途に最も適した万能型のモデルに。これに対して、X14・A14・A16の3機種は大画面ディスプレイとスタンド一体型デザイン、そしてAI機能を強みに据え、家庭やオフィスなどにおける据え置き利用に適したモデルと位置付けられます。中でもA16は16インチという特大サイズのディスプレイを活かした作業や映像再生に強みがあり、リビングルームや会議室といった広いスペースでの使用に適しています。

 ただし、X14とAシリーズに搭載されているAllwinner A733については、同価格帯のQualcomm SnapdragonやMediaTek Dimensityシリーズと比較すると、処理性能や電力効率の面でやや劣ると見られています。特にゲームや複数アプリの同時操作といった、高い処理能力が求められる用途においては、性能の限界を感じる場面があるかもしれません。

 一方で、動画再生やオンライン会議、Webブラウジングといった軽めの作業であれば、内蔵NPUによるAI支援もあり、特に問題なく利用できそうです。そのため、これらのモデルはスペック重視というよりも、画面サイズやAI機能、設置性を優先したい方に向けた製品といえます。

  Iconia X12 Iconia X14 Iconia A14 Iconia A16
画面 12.6型 AMOLED
2560×1600 / 60Hz / 400ニト
14型 OLED
1920×1200 / 60Hz
14型 IPS
1920×1200
16型 IPS
1920×1200
SoC MediaTek Helio G99(6nm) Allwinner A733(12nm / NPU内蔵) Allwinner A733(NPU内蔵) Allwinner A733(NPU内蔵)
メモリ / ストレージ 8GB LPDDR4X / 256GB UFS
microSD(最大1TB)
最大8GB LPDDR5 / 256GB UFS 3.1
microSD(最大1TB)
最大8GB / 256GB UFS 3.1 最大8GB / 256GB UFS 3.1
カメラ 背面13MP / 前面5MP 背面8MP / 前面5MP 背面8MP / 前面5MP 背面8MP / 前面5MP
オーディオ クアッドスピーカー
通信 Wi‑Fi 5 / Bluetooth 5.2 / GPS Wi‑Fi 6(802.11ax)/ Bluetooth 5.4 Wi‑Fi 6(802.11ax)/ Bluetooth 5.4 Wi‑Fi 6(802.11ax)/ Bluetooth 5.4
バッテリー 8000mAh(最大16時間) 8000mAh(最大10時間) 8000mAh(最大10時間) 8000mAh(最大10時間)
サイズ / 重量 286.2×184.4×6.5mm / 500g 324.6×211×8.0mm / 約910g 324.6×211×8.0mm / 約910g 369.5×240.2×8.9mm / 約980g
特徴 スタイラス/着脱式キーボード対応 AI機能(Smart Sensing / Super Resolution / Smile Camera)/ キックスタンド AI機能 / キックスタンド AI機能 / キックスタンド
発売時期 / 価格(北米) 2025年11月 / 約$320(約4万8000円) 2025年11月 / 約$350(約5万2000円) 2025年11月 / 約$300(約4万5000円) 2026年1月 / 約$340(約5万500円)
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