中国realmeは、中国国内でハイエンドスマートフォン「realme GT 8 Pro」を発表しました。
Qualcomm最新のSnapdragon 8 Elite Gen 5や7000mAhの大容量バッテリーを搭載。高級コンデジ「RICOH GR」コラボのカメラや、カスタマイズ可能なカメラ突起などが特徴となっています。
デザイン
GT 8 Proはカメラ周りがロボットのような独特なデザイン、と思いきや、なんとカメラ突起がねじを通じて着脱可能。四角や円形など、自分好みのカメラデザインにカスタマイズできます。

このカメラ突起の3D設計ファイルとパラメータは公開されており、3Dプリンタでデザイン・作成可能。サードパーティーメーカーからの製品の登場もあり得そうです。
カラバリは、ホワイト・グリーン・ブルーの3色。背面素材はホワイトはすりガラスなのに対して、グリーンとブルーはリサイクルレザーを使用。紙のような素材で、従来のレザーよりも軽量で薄く、耐摩耗性と耐腐食性が優れているといいます。

ディスプレイ
画面はフラットで、144Hzの高リフレッシュレート駆動が可能な2Kディスプレイ。中国BOE製のQ10+発光素材を利用し、全画面最大輝度が2000nit、太陽光下で4000nitのピーク輝度と、かなりの高輝度での表示が可能です。

目の保護機能も高め、全輝度でフリッカーがほぼ0のDC調光駆動や、自然光に近い円偏光での発光、ハードウェア・ソフトウェアの両面でのブルーライトカットに対応。1nitの超低輝度表示でも目の保護と鮮やかな色彩を両立できるといいます。
パフォーマンス
SoCには最新のQualcomm製 Snapdragon 8 Elite Gen 5を搭載。最大4.6GHzの高クロックによりシングルコア性能が20%、マルチコア性能が17%向上。GPUは23%の性能向上を果たしています。
加えてAIディープラーニングに基づいて画像再構成を行う独立ゲーミングチップ「R1」を搭載。スーパーフレームと超解像により最大2K+144fpsでのゲーミングが可能に。2K画質と120fpsでのゲーミングはネイティブレベルに近いと謳っています。

原神と思われるオープンワールドゲームのプレイ時には、2時間のプレイで平均59.9fpsの安定性を実現し、ロード速度の短縮やネイティブレベルの2K 120fps超解像・スーパーフレームに対応するとのこと。
ベイパーチャンバーのカバー面積も30%増加し、放熱性が向上。また、超広帯域のパルス振動モーターや1115Eの対称デュアルスピーカーを搭載し、ゲーム体験を高めています。

通信面では新型の通信チップにより、Wi-Fiのシームレスな切り替えやゲームに適した信号チャネルの切り替え、シナリオへの最適化を行うといいます。
バッテリーには7000mAhと大容量で高密度なシリコン・カーボンバッテリーを搭載。19時間の短時間動画の連続再生が可能です。さらに、43分で満充電となる120W有線急速充電と、79分で満充電となる50W無線急速充電に対応。
カメラ
カメラはなんと、ハイエンドコンデジシリーズの「RICOH GR」とのコラボレーションを果たしています。

100人以上からなるチームがプロジェクトに専念し、1000を超えるコア技術のテストを実施。135回以上の反復を行う4年間の改良により、純粋なRICOH GR LOOKを実現したといいます。
リコーイメージングによると、「RICOH GR」の開発メンバーを中心に検討およびアドバイスを行ってきたとのこと。技術的にはレンズ、画像処理、ユーザーインターフェイスのそれぞれについて、共同の研究開発チームによる徹底した基準に基づき性能評価と実写写真の官能評価を実施しているそうです。
まず、広角カメラのレンズは反射率0.2%の5層の超低反射コーティングにより、フレアやゴーストを抑制。赤外線をカットする深吸収ブルーガラスフィルタや、高透過な2層ARコーティングが施されたカバーガラスも実装し、レンズ品質を高めています。ただし、イメージセンサーは5000万画素 1/1.56型と標準的です。

機能としては、RICOH GRの古典的な撮影体験を表現する「RICOH GRモード」を実装。シャッターキーがRICOH GR風となり、GR IVと同じ28mmの画角とRICOH GR IIIxと同じ40mmでの撮影ができます。

ビューファインダーモードをオンにすると、上部の機能表示と下部モード表示のUIが消え、カメラのような没入感の撮影体験が可能。トグルによる35mm/50mmへの切り替えや、焦点距離の事前設定により起動直後の撮影を可能にする「クイックフォーカス機能」にも対応しています。

画像処理面では、RAWドメインでのロスレス処理や、10bitの高色深度での画像表示、目で見た光と影のレベルを復元するHDRアルゴリズムを実装しているといいます。また、輪郭の強調や塗るようなノイズ除去をせず、美しさと質感を両立するアルゴリズムとなっているとのこと。
そして、標準とモノクロ以外に、RICOH GRの雰囲気をもたらすネガフィルム調、ポジフィルム調、ハイコントラスト白黒のフィルムトーンを実装。

他にもリコーブルーとリコーグリーンの2つの特別なカラーフィルタや、5種類のコラボ透かしが用意されています。


3倍望遠カメラはRICOH監修を銘打っていませんが、2億画素で広角カメラと同じ1/1.56型の大型イメージセンサーを搭載。

Snapdragon 8 Elite Gen 5の処理性能と独自アルゴリズムに基づくマルチフレーム合成によって、クリアなズームや2億画素撮影が可能だといいます。
大きなセンサーにより、低照度でも優れた光と影の表現が可能。光学3倍ズームとロスレス6倍ズームでのポートレート撮影にも対応しています。最短撮影距離は25cmとなっており、ロスレスズームと組み合わせることでマクロ撮影もできます。

超広角カメラは、前世代の800万画素から5000万画素へと大幅に画素数が向上。鮮明度が全面的に向上したほか、歪みの少ないレンズを搭載しているとのこと。
動画撮影については、広角カメラと望遠カメラの両方で8K 30fps撮影に加え、4K 120fps Dolby Vision HDR撮影に対応。さらに、広角カメラは4K 120fps Log撮影も可能で、カメラフラグシップスマホ級の対応範囲となっています。

価格・発売日
「realme GT8 Pro」は中国国内で既に発売中。価格は3999元(約8万6000円)から。
スペック表
スペック表は以下の通り。
| OS | realme UI 7.0 (Android 16) |
|---|---|
| SoC | Qualcomm Snapdragon 8 Elite Gen 5 |
| メモリ | 12/16GB LPDDR5X |
| 容量 | 256/512GB,1TB UFS 4.1 |
| 画面 | 6.79型 WQHD+ (3136×1440) 有機EL 144Hz 全体最大輝度:2000nit ピーク輝度:7000nit 全輝度DC調光 フラットディスプレイ |
| カメラ | 広角:21mm 5000万画素 LYT-700 1/1.56型 1.0μm f/1.8 OIS 超広角:16mm 5000万画素 1/2.88型 0.61μm f/2.0 光学3倍望遠:65mm 2億画素 ISOCELL HP5 1/1.56型 1.0μm f/2.6 OIS 最短撮影距離:25cm |
| インカメラ | 3200万画素 f/2.4 |
| 電池 | 7000mAh 120W有線急速充電 50Wワイヤレス急速充電 バイパス給電 |
| 寸法 | 161.8×76.87×8.30(8.20)mm, 214(218)g ※()内はホワイト |
| カラー | ブルー/グリーン/ホワイト |
| その他 | 画面内超音波指紋認証 ステレオスピーカー IP66/IP68/IP69 X軸振動モーター |


















