
アユートは、Astell&Kernのデジタルオーディオプレーヤー(DAP)「PD10」を発売しました。クレードル付属モデル「PD10 & Cradle」は2025年5月31日、クレードルなしの単体モデル「PD10(Black/Silver)」は2025年10月18日に発売しています。
デザイン面では、音量ボタンや再生、曲送り・曲戻しボタンを右側に集約しています。Astell&KernのDAPといえば音量調整はダイヤル式が定番でしたが、本機ではボタン式に変更しました。
さらに、電源ボタンを囲むLEDライトが、再生中の曲のビット深度に応じて変化する機能も備えています。

DACは、ポータブルオーディオプレーヤーとして世界初(2025年5月時点、同社調べ)となるAKM製「AK4498EX」を採用しました。AK4499EXとは狙いが異なり、AK4498EXは高精細なサウンド表現を狙った設計だとしています。加えて、デジタル信号処理とアナログ信号処理を物理的に分離する「HEXAオーディオ回路構造」により、S/N比の向上も図ったとしています。

特徴的なのは、アンバランス出力とバランス出力をスイッチレスで完全に独立させた点です。従来は両出力で同一のDACを共有し、信号の分岐にスイッチが必要になる構成が一般的でした。本機では出力ごとに回路を独立させることで、制約を減らし、音質面の伸びしろを確保したとしています。

アンプ部には「ノーマルゲインアンプ」と「ハイゲインアンプ」を搭載。ノーマルゲインは繊細な表現を、ハイゲインはダイナミックな表現を得意とします。また、平均インピーダンスが32Ωを超えるイヤホンやヘッドホンを検出した場合に自動で切り替わる「スマートゲイン機能」も搭載しており、機器を変えるたびに設定を調整する手間を省けるとしています。
※ファームウェアv1.02以降でFull Android OSに対応しており、Androidアプリをインストールできます。
また、Android OSのサンプリングレート変換(SRC)を回避する独自技術として、ADP(Astell&Kern Direct Path)を搭載。これにより、ストリーミング環境でもビットパーフェクトな再生を可能にしたとしています。

そのほか、XLR出力を備えたドッキング型クレードルが付属する「PD10 & Cradle」も用意されています。クレードル背面にはXLR 3ピン端子を2系統備え、バランスライン接続でホームオーディオに組み込むことも可能です。

価格は直販サイトで「PD10 & Cradle」が税込44万円、「PD10」が税込36万3000円です。「PD10 & Cradle」は、12月21日まで「AK年末ビッグセール」として税込34万1000円に割引されています。
| Astell&Kern PD10 | |
|---|---|
| 寸法 | 75.4×149.5×17.3mm |
| 重量 | 約435g |
| 内蔵メモリ | 256GB |
| 外部メモリ対応 | microSDスロット×1(最大2TB) |
| CPU | オクタコア |
| DAC | AKM AK4191EQ×2+AK4498EX×4(Dual DAC×2) |
| Wi-Fi | 802.11 a/b/g/n/ac(2.4/5GHz) |
| ディスプレイ | 6型(1080×2160)タッチスクリーン |
| バッテリー | 5770mAh |
| 稼働時間 | 15時間(ノーマルゲイン、FLAC、44.1kHz/16bit、音量50、画面オフ、アンバランス接続) |
| 充電時間 | 約4時間(PD 3.0充電時) |
| 対応ファイル | WAV、FLAC、WMA、MP3、OGG、APE、AAC、ALAC、AIFF、DFF、DSF |
| 入力 | USB Type-C |
| 出力 | 3.5mm3極アンバランス出力(光デジタル出力兼用) 4.4mm5極バランス出力(5極GND結線) |
| カラー | シルバー、ブラック |
| Bluetoothバージョン | 5.3 |
| Bluetoothプロファイル | A2DP、AVRCP |
| Bluetooth対応コーデック | SBC、AAC、aptX HD、LDAC、LHDC |
| 付属品 | PD10専用PUレザーケース、USB Type-C to Type-Cケーブル、画面保護シート、 microSDカードスロットカバー |




















