海外スマホが好きなら是非一度は行っておきたいのがココです。SIMフリーが当然で、スマートフォンの天国とも言えるのが中国 香港特別行政区。そんな香港の中でも、最もSIMフリーの海外機種が集まっている「聖地」とでも言うべき場所があります。
それは香港の地下鉄観塘線と荃湾線の通った「旺角駅」を地上に出て、亞皆老街(Argyle Street)を東に少し歩くとたどり着ける、「先達廣場」です。
この先達のビル内には、携帯電話・スマートフォンを扱う店が大量に入っており、海外スマートフォンが所狭しと並んでいます。海外スマホが好きな人は、ヨダレを垂らして喜ぶに違いありません。私には、このビルは宝石箱のように見えました。
メインは1階と2階ですね。最新機種がたくさん取り揃えられていました。もちろん基本はSIMフリーと、SIMアンロック済み。3階はアクセサリーなどが多かったです。「二手」と書かれているのは中古品ですね。くれぐれもお間違いのないように。
人気なのは、やはりApple、SAMSUNG、SONY、HTC、Nokiaなどでしょうか。特にSAMSUNG製のデバイスは多く、GALAXY Note 3も発売直後に大量に在庫が仕入れられていました。逆にここにない海外スマホなんてあるのか?というぐらいラインナップは充実しています。(昔は大量に見かけられたBlackBerryは随分少なくなっていますけどね)
香港のAppleストアにはSIMフリーのiPhone 5sは在庫がない時でさえ、なぜか先達には大量のiPhone 5sが搬入されていました。どこからどうやって仕入れたのかはあまり詮索しないことにしましょう。
意外と見かけたのが日本製の端末です。SHARPやNECカシオなどの変わり種の機種もありました。韓国のA-LTE対応機や、パンテックのVEGAなどと並んでいることが多く、ちょっと「マニア向け」「キワモノ」の扱いなのかも。
まんま日本語の「ビックリ特価」なんてポップが使われている店もあって驚きました。香港の街中でも思ったことですが、日本や日本語というのは、質のいいイメージを消費者に喚起する効果があるようで、宣伝などにさりげなく(少し変な)日本語が組み込まれている場面が多々みられました。
そういえば、香港でスマートフォンを使っている人は、SAMSUNGとAppleが非常に多かったです。香港国際空港や地下鉄は、SAMSUNGの全面広告ばかりで、本当に圧倒的でした。
SONY以外の日本メーカーの機種を実際に使っている人は、全くと言っていいほど見かけませんでした。
ただ唯一、尖沙咀の夜の街中で、10代の現地人と思しき女の子が、富士通製の「ARROWS Kiss F-03E」を使っているのを見かけました。
見た目がちょっと女の子向けの機種というだけで、もちろん全くもって使いづらいと思います。しかし、彼女はそれでも使いたかったんでしょうね。その気持ち、なんとなくわかるかもしれません。ボロ負けしている日本メーカーの「活路」のヒントを、そこに見た気がしました。
さて、「先達廣場」では、最新機種の販売だけでなく、中古屋の買い取りや販売も行われています。そのため、今まで使っていた機種を売却し、捻出した費用で最新機種を購入するというお客さんも多いわけです。中古機種のリユースという観点からも素晴らしいことであり、先達の中にひとつの完結したエコシステムが形成されています。また、地元住民の携帯屋という側面もあり、スマートフォンの修理を行う店もあり、非常に興味深かったです。
自分もせっかくなので何か機種を買うことにしました。「先達廣場」内の全ての店の価格を調べ、一番安いお店で購入しました。LTE版と3G版など、対応バンドの違いなどもありますから、型番などを下調べしておくといいと思います。
以前は使えるかどうか、SIMを入れてから実際の使用感をチェック後、購入かキャンセルか決められたのですが、現在は機種代金先払いでした。(SIMだけ挿して機種を盗っていく輩がいて、ルールが変わったということなのかも……) ただ、機種代を払った後にチェックして、機種に問題があれば、他の在庫と交換してくれるのでご安心を。手持ちのSIMを挿して、通信可能かどうか、液晶にドット欠けがないか……など、入念にチェックしておきましょう。
ちなみに(店によるとは思いますが)液晶保護シートも上手に貼り付けてくれるので、機種を買った店で液晶保護シートも購入し、貼ってもらうのがおすすめですよ。
通信規格と周波数さえ合っていれば、SIMカードを入れ替えて、好きな機種を使えるのが当たり前。ただし自己責任。その当たり前を、思う存分に楽しめるのが香港であり、「先達廣場」なのかなと感じました。香港にお立ち寄りの際は、是非訪れてみて下さいね。