価格.comの書き込みによると、NTT docomoから販売されていた富士通のARROWS X F-10Dを購入したユーザーが、解約と返金を求めて民事訴訟を起こし、勝訴したそうです。
判決文によれば、原告はユーザー自身、被告は富士通の当該機種を取り扱っていたNTT docomoとなります。公判には富士通側の人間も出てきたとのこと。原告側には弁護士のいない本人訴訟のようですが、最終的にはNTT docomoが敗訴、5万数千円の返金が命じられたそうです。ユーザーいわく、特にNTT docomo側からの控訴などはなく、判決内容の返金措置は無事履行されたとのこと。
富士通のARROWS Xは、不具合や発熱を訴えるユーザーのとりわけ多い機種でした。かつて話題になった、NTT docomoのショップ店員が書いたと思われるブログ記事で取り沙汰されていた機種も、ARROWS X(F-05Dの後継機とあることから、おそらくF-10D)でした。こうしたスマートフォンの品質問題に起因する返金・無償解約といえば、KDDIのiPhone 5の電波問題で、東京都の消費生活センターを通じて無償解約が行われたケースが少なくとも2件あったことを毎日新聞などが報じていましたが、民事訴訟にまで至り、裁判で消費者側が勝訴したことが報告される例は、珍しいと言えるかもしれません。
携帯関連の訴訟では、2年で自動更新される解約金を不当であるとする訴訟が有名です。解約金訴訟は携帯キャリアの雇う弁護士も強力なので、ほぼキャリアが勝訴しています。また、訴訟にまで至ったかは確認できませんが、別の事例として、価格.comのユーザーが同じく富士通のARROWS Zによる低温やけどを経験し、消費者庁や国民生活センターへの相談を経て、KDDIとの合同調査に至ったとの書き込みもありました。
決して安い買い物ではありませんから、不満があったら何らかのアクションを起こすというのは、他のユーザーのためにも大事なことかもしれません。
情報元:価格.com 経由:スマホ口コミ評価速報
[追記 00:30]一部加筆を行いました。