米半導体メーカー大手Qualcommは、上海にて開催のMobile World Congress Shanghai 2017において、スクリーン内蔵の指紋認証センサー技術を披露しました。
この技術を披露するデモ機となった端末は、中国の新興スマートフォンメーカーVivoによって製造された試作機のようです。ベースとなったモデルはVivo XPlay 6であるとのこと。
厚さ1.2mmまでの有機ELスクリーンにて動作。見事に画面に親指を触れることでロック画面を解錠できていますね。
以前、Vivo X9 Plusの存在がリークされていましたが、このX Play 6ベースの試作機同様、Qualcommの画面内蔵指紋認証センサーを搭載している可能性がありそうです。
Qualcommのスクリーン内蔵の指紋認証センサーは、指紋を読み取るために圧電素子でディスプレイガラスを介して超音波を発信します。濡れた指でも機能するため、耐水・防水端末でもアピールポイントとなります。
Qualcomm曰く、この超音波技術は、OLEDディスプレイだけでなく、ガラスやアルミニウムを介して動作するとのことなので、今後は画面だけではない様々な箇所で指紋認証が可能になるかもしれませんね。ガラスと金属であれば、今月からこの技術を各メーカーが用いることができますが、一方で、本命であるディスプレイ対応のセンサーは、2017年第4四半期よりも後にならなければ各メーカーは入手できない模様です。
今年の秋以降に登場するAppleのiPhone 8は、画面内蔵の指紋認証センサーを持っていると噂されています。しかしQualcommとの間にロイヤリティ問題を抱えており、Appleは今回のQualcommの技術とは別の、Apple独自の技術を用いてiPhone 8を投入することになる見通しです。