Qualcommは、中国上海で開催されている「Mobile World Congress Shanghai 2017」にて、新型チップ「Snapdragon 450」を正式発表しました。
製造プロセスはSnapdragon 400初の14nm FinFETとなります。前モデルであるSnapdragon 435とくらべて性能が向上しています。Cortex-A53を8基搭載するオクタコアで、処理性能は25%向上。GPUはAdreno 506で、グラフィック性能も25%向上しています。
電源管理も改善が進み、ゲーム時の消費電力は30%減少。Quick Charge 3.0対応により、一般的なスマートフォンにおいて約35分で0%から80%まで充電することが可能になるとのこと。
前世代よりも高性能で低消費電力のマルチメディア、カメラ、センサー処理を可能にする「Hexagon DSP」もサポート。カメラのリアルタイムなボケ処理も可能。通信モデムはSnapdragon X9 LTE。
Snapdragon 450の諸仕様は、Snapdragon 435よりも、むしろ前世代のミッドレンジ~ミッドハイ向けのSnapdragon 625と近い仕様を持っていることは興味深いところです。
Snapdragon 625の搭載例としては、ASUS Zenfone 3やHuawei P10 Liteがあります。国内ではS4xxは廉価帯のローエンド・エントリーモデル用のSoCとして普及しています。今後、そのような安価な機種でさえ、Zenfone 3やP10 Liteほどの性能を持って登場するようになるわけです。
S450搭載製品は2017年末までに登場する見通しなので、楽しみにしておきたいところです。
この他、Qualcommはウェアラブル向けの最新SoCとして「Snapdragon Wear 1200」も発表。Android Wearには非対応で、トラッカー/フィットネス機器向け。投入はS450と同時期。